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新労務単価決まる2018.2.21

交通誘導警備員A  1万2777円に

国土交通省は2月16日、今年3月から適用する「公共工事設計労務単価」を決定・公表した。全職種計の全国平均の単価は前年度比2.8パーセント、額にして554円の増の1万8632円となった。 

交通誘導警備員の新単価は、「交通誘導警備員A」(交通誘導警備業務の1級または2級の検定合格警備員)が全国平均で1万2777円で、前年度に比べ全国平均で447円、約3.6パーセントの増額となった。

「交通誘導警備員B」(A以外の者)は全国平均1万1002円で、同391円、約3.7パーセントの増額。A、B共に全職種平均の増加率2.8パーセントを上回った。

国交省は同労務単価(全職種平均)について、社会保険への加入促進などを目的に、2013年4月適用分から対前年度比15.1パーセント増と大幅に引き上げた。以降も7.1パーセント増(14年2月適用)、4.2パーセント増(15年2月)、4.9パーセント増(16年2月)としてきた。

社保加入促進期間が終えた2017年3月適用分からは同3.4パーセント増と増額幅を抑え、今回は2.8パーセント増と2年連続で前年を下回る増額となった(対2012年度比は43.3パーセント増)。

また、東日本大震災被災地の岩手、宮城、福島の3県についても、復興のために大幅な単価アップを行い、2013年から16年は対前年比6〜21パーセント増としてきたが、17年は同3.3パーセント増に抑制。今回は同1.9パーセント増となった(2012年度比は58.3パーセント増)。

同省は2月1日の補正予算成立を受け、3月1日以降に契約される発注案件に新労務単価を適用する。

石川警協、青年部会を設立2018.2.11

「創・考・守」で未来めざす

石川県警備業協会(宮野浩会長)は1月30日、同協会の「法人化30周年記念式典」で「青年部会の設立披露」を行った。部会員は全員で「30周年宣言」を読み上げた。青年部会設立の動きは全国に広がっており、昨年は鹿児島、東京、山形、山梨、沖縄の5協会で発足。今回の石川で18部会となった。

「石川警協法人化30周年記念式典」の席上で、同式典実行委員長の上田絋詩理事(東洋警備保障)は、「業界の高齢化が進んでおり、当協会は法人化30周年を機に青年部会を設立することになりました」と挨拶し、青年部会の発足を出席者に報告した。

部会員は一人ずつ、名前と会社名を呼ばれて舞台に登壇し、石川警協の未来に向け“創・考・守で、未来へ”をキャッチフレーズとした「30周年宣言」を全員で読み上げた。

青年部同士が交流 3月には全国会議

最近は青年部会同士の交流も盛んになっている。1月24日には大阪、京都、兵庫の青年部会が大阪警協内で「3府県青年部会・意見交換会」を開催した。

今後は2月23日に石川、東京、大阪、愛知、広島の青年部会が活動を通じた情報交換会を石川県加賀市内で予定しているほか、3月5日には全国警備業協会(青山幸恭会長)主催の「第2回全国青年部会長・女性部会長会議」が都内で開かれる予定だ。

岐阜警協「警備なでしこ」増やす2018.2.1

目標は全警備員の10パーセント

岐阜警備業協会(幾田弘文会長)は、人手不足の打開策として「〈警備なでしこ〉の拡充」を30年度の重点目標に掲げて取り組むことになった。1月19日、岐阜市であった新年互礼会で幾田会長が表明した。具体的には(1)現在4.2パーセントの女性警備員の割合を10パーセントまでアップする(2)近く正式に発足する「女性部会」の協力を得て、現場の女性警備員の意見・要望を反映していく(3)おしゃれ感を前面に出した統一ユニフォームの作成を検討する――というものだ。

現在、岐阜警協に加盟する警備会社は120社。常用・臨時を合わせた警備員数は5554人で、女性警備員は233人にとどまっている。比率では4.2パーセントだ。大半が2号業務に従事している(平成28年末調べ)。これを10パーセント(約550余人)まで高めたいとする数値目標だ。

120社のうち、女性経営者は12社。女性部会では、相互の親睦から一歩を踏み出し、現場で働いている女性警備員から「何が問題か」、「何に不便を感じているのか」など、警備員の服装から保育の対応までも含めた“生の声”を聴き、改善に取り組みたいとしている。

そこからは、単に女性の雇用を増やすというより、「この職場なら安心して働ける」という環境作りをしていこう、そのための努力を惜しまないという覚悟が見て取れる。そのことが結果として、少しでも女性の雇用拡大につながるという発想である。

「服装」については、今後の会合で具体案を詰めるが、幾田会長の“私案”は次のようだ。

「2号警備は多くの人の目に留まるもの。女性が魅力を感じるファッショナブルなものでなければならない。夏はメッシュ、冬はコート。おしゃれな統一ユニホームで〈警備なでしこ〉をPRしたい。所属する会社名はワッペンでも腕章でも構わないでのはないか」。

また、服装を統一することで、警備用品会社は受注・制作が容易になり、コスト削減が可能だとの見通しだ。

岐阜警協は一昨年の「警備の日」の子ども絵画・作文・フォト募集、昨年の営業担当者の適正料金に関わる説明能力向上をセミナーの開催など、新しい企画を実施してきた。今回の「警備なでしこ企画」の成果に注目である。