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「警備員に親しみを」2018.10.21

セキュリティフェアでPR

宮城県警備業協会(千葉英明会長)は10月14日、仙台市内で「警備業セキュリティフェア」を開催した。9回目となる同フェアは、警備業への理解促進やイメージアップを目的にスタート。2016年からは「警備の日」のPRもテーマに加わった。今回は目玉の「セキュリティ・ランウェイ」に加え、岩手、山形、福島、福岡の各警協から青年部が応援に掛けつけ、フェアを盛り上げた。

県庁や仙台市役所が近接する市中心部に位置する会場の勾当台公園(青葉区)の屋外ステージには、「2018警備業セキュリティフェア」、「11月1日は警備の日!ここから始まる夢と希望を地域社会へ!みんなの安全・安心フェアin宮城」と記された大きな看板が掲げられた。

園内には、宮城警協加盟8社による(1)警備業務内容の紹介(2)現金輸送車や規制車、防刃ベストなどの展示(3)刺股やAEDの体験――などのコーナーに加え、パトカーや白バイ、消防車両などへの体験乗車、同協会青年部による「縁日コーナー」なども設けられ、来場者の目を楽しませた。

フェアの企画と運営は昨年同様、宮城警協青年部が「実行委員会」として担当した。県警音楽隊のファンファーレと青年部長の菅原正秀・実行委員長(東洋ワークセキュリティ)の開会宣言に続き、あいさつに立った宮城警協・千葉会長は「手作り感あふれるアイデアいっぱいのフェア。警備業と警備員に親しみを感じてほしい」と多くの来場者に呼び掛けた。

プログラムは警備業のイベントらしく「災害緊急援助隊の訓練披露」や同協会が社会貢献活動として県内各所で行う「けいび君の護身教室」のデモンストレーションなども用意された。なかでも注目を集めたのが、今回で4回目となる「セキュリティ・ランウェイ」。7社(ALSOK宮城、同和警備、ゴリラガードギャランティ、オリエンタル・ガード・リサーチ東北支店、コアズ仙台支社、キョウワセキュリオン、東洋ワークセキュリティ/登場順)の12人(男性5人・女性7人)の男女警備員に、岩手・山形両警協の青年部メンバー6人も特別参加した。

制服姿の警備員は、ステージ上から観客席まで敷き詰められた“赤じゅうたん”の上で、日常の業務で使用する誘導灯や大旗、金属探知機などを使った華麗なパフォーマンスや徒手の実演を披露、会場から大きな声援と拍手を受けた。

今回は特別企画としてNHK仙台放送局の着ぐるみの人気キャラクター「やっぺぇ」も登場。警協役員やランウェイ参加の警備員、来場者と一緒に子供たちに大人気の「やっぺぇ!たいそう」を踊った(当日の模様は12月に同局のローカル番組で放送される)。

菅原青年部長の話 青年部長として初のフェア。綿密な打ち合わせを行ってきたが、蓋を開けてみないと分からない部分もあり、開始直前まで不安を感じた。しかし、多くのお客さんに来ていただきよかった。

 

「東京2020」確実な警備へ2018.10.11

組織委が実証実験

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は9月27日と28日、東京都江東区内で「スクリーニング(セキュリティーチェック)実証実験」と「警視庁との合同訓練」を行った。実験は、手荷物検査における所要時間などを計測。「東京2020大会」が近づく中で、“確実で円滑な検査体制”の実現に向けて実験結果を生かしたい意向だ。

実験は、大会本番時を想定。全会場の関係者用通行証検査場への導入は大会史上初となる「顔認証システム」の確認、観客用の手荷物検査場や車両検査場でのスクリーニングを検証した。

実験に参加した警備員はセコムとALSOKの15人。手荷物検査場では、警備員が(1)カバンの中身を確認する開披検査(2)ゲート型・携帯型の金属探知機を使うボディーチェック(3)X線検査装置による手荷物検査――の手順を披露した。

組織委は真夏の暑さ対策として、観客が検査で待つ時間の目標を「最長20分」とした。今回は手荷物の大きさでレーンを分け、大きな物はX線検査、小さな物は警備員によるチェックだけとし効率化を図った。また、透明なポリ袋を観客に渡し、スマホなどの金属製品を入れてもらい検査時間を短縮する工夫も試みた。

手荷物検査を100人に行う時間の計測や、20分間で検査できる人数を数えるなど、スムーズな検査体制に向けて各種条件でデータを収集した。

顔認証システムの実験では、他人の身分証を使って入ろうとした男性が入場不可と判定された。

28日の警視庁との合同訓練では、手荷物検査を拒否した男が刃物を取り出す状況を想定。警備員は通報、観客の避難誘導を行った。

車両検査場では、運転者の男が顔認証で入場不可となり、強引に入ろうとして警備員に阻まれた後、爆発物を置いて逃走を図ったと想定。警備員は警察官に男の特徴などを報告。爆発物処理班が出動し、対処の手順を確認した。

大会警備共同企業体(JV)や協賛企業の関係者など、2日間で延べ2000人が来場した。

の話  

 

女性警備員、改善へ提言2018.10.01

埼玉警協、県とセミナー開く

埼玉県警備業協会(山﨑守会長)は9月28日、県産業労働部ウーマノミクス課と「女性警備員活躍推進セミナー」を開催した。加盟13社から女性警備員13人を含む31人の女性社員が参加した同セミナーでは、警備業で働く女性が日ごろ感じている悩みや課題などが明らかになるとともに、改善へ向けた提言も数多く寄せられた。

セミナーは、女性の活躍推進で経済活性化を目指す埼玉県の取り組み「ウーマノミクス(ウーマンとエコノミクスの造語)プロジェクト」の一環で行われた。

2016年8月に続き2回目となる今回は、参加を警備員や事務など警備業で働く女性に限定。数人のグループに分かれて意見を交わした後に発表する意見交換会式で行われ、キャリアコンサルタントの内田ひとみ氏(ハグリス代表取締役)がサポートした。

警備業界に入った動機では、「安全・安心の仕事だと思った」の一方で、「たまたま」や「縁があって」、「楽そう」、「給料が日払い」、「入社祝い金があった」、「女性警備員を見掛け自分でもできると思った」など多岐にわたった。

入職後に感じた点は、「トイレや着替えの大変さを知った」、「制服やヘルメット、誘導灯など交通誘導警備では荷物が多い。小旅行のよう」など、ハード面の問題を挙げる女性が多く、特にトイレや着替えについては大半のグループが“問題”として挙げた。

ソフト面では「男社会で意見を聴いてもらえない」、「内勤、現場ともに男の縦社会」など、女性軽視が明らかとなった。仕事のやりがいでは、現場で第三者や顧客からの「ありがとう」や「あなたが警備員でよかった」の“感謝の一声”を挙げる参加者が多かった。

女性が働きやすい職場へ向けた改善点については、次の意見が寄せられた。

▽短時間勤務や午前10時〜午後3時のパートタイムなどがあればいい。

▽女性専用の洋式トイレの確保が必要。

▽社内で検定資格の取得は男性が優先されがち。特別講習で“女性限定日”を設定してほしい。

▽男女同じ制服が多いが、女性専用の制服があれば見栄えもいい。

▽「警備業は年配の男性だけ」というイメージが強い。女性の活躍を外に発信していく必要がある。

▽社内でも現場でもセクハラがある。

このほか、「現場で清掃を強いられる」など、全国警備業協会が周知・普及を進めている「適正取引推進の自主行動計画」に関連する意見もあった。

内田氏の話  参加した女性は、日常の中でやりがい・意味を感じ、仕事を続けている。業界は仕事の専門性を前面に出して、PRする必要がある。女性が少ないからこそ女性の活躍の余地が多い。女性は「対人援助能力」(人に何かしてあげたいという気持ち・能力)が強く、警備業には最適だ。