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全警協「自主行動計画」を改訂2020.10.11

警備業の取り組み追加

全国警備業協会(中山泰男会長)は9月30日、「警備業における適正取引推進等に向けた自主行動計画」を改訂した。同日開いた理事会で決議した。同計画の「フォローアップ調査」では、計画活用による取引条件の改善が明らかとなった。このため全警協は、加盟社との改善事例の共有、改訂計画の周知・活用促進を進める。

「自主行動計画」は、政府の「中小企業・小規模事業者が賃上げを行いやすい環境をつくる」との方針を受け、全警協が2018年に警察庁や関係省庁の協力を得て策定した。

同計画では大手と中小など「警備会社間の元・下請け取引」と建設会社やイベント会社、金融業者など「警備業界以外の発注者との取引」それぞれでの不適正な取引事例と改善へ向けた警備会社の取り組み事項、警備業で従前から見られる課題ごとに対する「警備業界と警備各社が取り組むべき事項」を示している。

全警協が今年2〜3月に実施した同計画の「フォローアップ調査」では、「計画を活用し、取引に改善があった」とする回答が7割を超えた。また、具体的効果として「警備料金を値上げできた」約9割、「労働条件を改善できた」約5割、「(警備業務以外の)附帯業務を削減できた」約3割など、自主行動計画の成果が確実に上がっていることが確認できた。

このため、今回の改訂では特に「警備業界と警備各社が取り組むべき事項」に追加が行われた。具体的には、感染症や風水害発生時に警備会社が一方的に負担を押し付けられないよう、発注者に必要な経費やキャンセル料などの支払いを求める協議を行うことを明示。リスクが想定される場合は受注を見合わせることも求めた。

人材確保と定着のため、あらゆる世代の警備員が働きやすいよう「長時間労働の是正」「休憩時間の確保」「熱中症と感染症リスクへの十分な留意」を明示するとともに、発注者との協議による労働環境の整備を求めた。特に長時間労働の是正では、休憩時間中の対処を求められた際の対応として、「交代要員の配置を前提とした警備料金」など休憩時間の確保に必要な措置を示した。

警備員出動に「適正料金」2020.10.01

宮城警協、大郷町と災害時協定

宮城県警備業協会(氏家仁会長)は9月25日、県中央部に位置する大郷町(田中学町長、人口約9000人)と災害時の地域安全確保に関する協定を締結した。県内自治体が宮城警協と同種協定を結ぶのは初めて。今後、他の自治体にも広がっていくことが期待される。

協定の正式名称は「災害時における地域安全の確保等に係る警備業務に関する協定」。地震や大雨などの自然災害や大規模事故が発生した際、宮城警協の加盟社は(1)緊急交通路確保のための交通誘導警備(2)避難場所などで犯罪防止のために警戒活動を行う施設警備業務(3)その他必要な関連警備業務――などを行う。

協定に基づく警備員出動に対しては、国土交通省が定める直近の「公共工事設計労務単価」と「建築保全業務労務単価」、宮城警協加盟社の見積もりなどに基づいた“適正料金”を町が支払う。悪化した交通環境や遠隔地からの派遣などに伴う「宿舎の借上げ費・宿泊費」「警備員の送迎費・赴任手当・食費」などについても別途積算、計上できる。

大郷町役場で行われた協定締結式で氏家会長は「地域社会の安全・安心確保のために警備業に何ができるか、地域社会に根差す警備業だからこそできる何かがあると考え、本日の締結式を迎えた」と、協定への期待と意気込みを述べた。

田中町長は「宮城警協からありがたい声掛けがなされ、町民を代表してお礼を申し上げる。昨年の台風では24時間体制でパトロールしていただき被災者も安心して復旧活動ができた。宮城警協の後ろ盾は心強い」と、感謝と期待の言葉を寄せた。

昨年大きな被害をもたらした「東日本台風(19号)」来襲時は、大郷町内を流れる一級河川「吉田川」の堤防が決壊、町内の150棟以上に全・半壊の被害が出た。町からの緊急の応援要請を受けた宮城警協は、青年部員が中心となって町に延べ115人の警備員を派遣。約1か月間、昼夜にわたり緊急車両の交通誘導警備や町内の防犯パトロールなどを行った。この取り組みも「有償」で行われたが、宮城警協の対応が町民から高く評価され今回の協定締結につながった。