警備保障タイムズ下層イメージ画像

視点

謹賀新年2022.01.01

「警備員ファースト」今一度

旧年を振り返りますれば皆さまには、経営にご苦労を強いられながらも、小紙の発行を支える取材対応・情報提供・購読・広告出稿において、一方ならぬご支援を賜りました。衷心より感謝を申し上げます。

新しい年は新型コロナ「オミクロン株」の世界的な感染拡大が懸念される中で明けました。我が国の現下の情勢においても、先行きに不透明さを抱えながらの社会経済活動や日々の暮らしが続くことを危惧するのです。

昨年来、世上で取り沙汰されている語句に「コロナとの共生」があります。筆者は「終息の日は来る。そんなことあるのだろうか」と疑念を抱く一人でした。

しかしながら、3年目を迎えてもなお、「コロナ禍」に身を置く年明けの今、自身の中でコロナとの共生が現実味を増していることに気付くのです。

私たちは心新たに、社会の変転と環境の変化に鋭敏な感覚で対応し、警備業界の更なる発展の一助となりますよう、役立つ情報の発信に力を尽くす所存です。

「警備保障タイムズ」は今春の「3.11号」で創刊10周年の節目を迎えます。本年もご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

昨夏の「東京2020」は、わが国警備業界の質の高さを世界に知らしめることができました。「安心・安全」の担い手である警備業が新たな地平を開いたと評価しても過言ではありません。

1年納めの12月21日号当欄、編集同人は「記憶の年」のタイトルを掲げ、次のように記しました。

「今や警備業は生活安全産業として、成長と発展を遂げ、国民生活に欠かせない存在となった。それを支えてきたのは、一途に適正業務の遂行を目指してきた経営者と現場の警備員である」

そして、文末でこう呼びかけたのです。「全ての警備員が生きがいを持って、安心して働き続けられる職場や業界をつくる。それが、次の警備業に向けたテーマである」――そのとおりでありましょう。

2022年。筆者は将来に思いを馳せながら、今年は足元に目を向け、企業としての土台をしっかりと固める1年にしてもらいたいと考えるのです。目指す先は優秀な人材の確保であり、そのための雇用待遇と労働環境の改善が問われているのです。

警備員の皆さんには、何より仕事と会社に愛着を感じ、長く働いてもらわなければなりません。まずは、言われて久しい、「警備員あっての警備業」と同意を為す「警備員ファースト」の精神を今一度、思い起こしていただきたい。

いくつかのステージが思い浮かびます。持ち合わすべきは、警備員に注ぐ目配りとその身を想う心配りです。具体的には、現場の環境整備、暑さと寒さを考慮した制服の提供、上質なカリキュラムの確立と教育施設を確保することなどです。

優秀な人材を現場に派遣することは、適正業務の完遂を意味します。そのことが、適正警備料金の獲得をもたらすことは、火を見るよりも明らかでしょう。これこそが警備員の賃金水準を高める原資なのです。

適正料金を得て、「警備員ファースト」を具現することは、「言うは易く行うは難し」と躊躇しないでほしい。経営陣の皆さんは、能力と知恵を発揮して、警備員を大事にする警備会社を実現してもらいたい。年頭に当たり、今年が飛躍の1年になること祈るや切です。

【六車 護】