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四国地区連「青年部会協議会」が発足2023.11.21

4県、連携して活動

四国地区警備業協会連合会(会長=北川豊彦・香川警協会長)は11月9日、4県青年部会が連携して活動する「警備業青年部会協議会(連絡会)」の設立を決めた。地区連構成の各県青年部会が“協議会”を組織、活動するのは全国で初。今後の取り組みが注目される。

「四国地区警備業青年部会協議会(連絡会)」の設立は、四国4県の会長・副会長・専務理事、全国警備業協会の黒木慶英専務理事・小澤祥一朗総務部次長が出席して9日に高知市内で開催された四国地区連「臨時総会」で決まった。

席上、協議会設置を提案した香川警協の川田幸範副会長(大和警備保障)の説明によれば、四国地区で唯一青年部会が未設置だった高知県で10月27日、12社16人で「高知県警備業協会青年部会」(小松新部会長=グローバル警備保障)が発足。これを受け翌28日、4県の青年部会長などが顔合わせと情報交換の目的で参集した。その際、「各県がどのような組織構成なのか互いを知ることができた」「各県(青年部会)の発足目的や目標、ビジョンの共有ができた」――などの意見とともに、「今後も定期的に集まり、情報共有したい」との声が多数寄せられた。このため同地区連は各県青年部会の意向を受け、地区連の公式な組織として「協議会」設置を諮ることとした。

協議会の構成員は、各県の青年部会長と副部会長など。協議会は年2回程度開催し、開催地は4県持ち回りとする。各地で開催する協議会の企画と運営は担当の青年部会が行う。

活動費は、地区連と4県協会が分担し、懇親会費や宿泊費などは参加者が自己負担する。同協議会は今後、早ければ年度内にも初の会合を行う予定だ。

県境を越えた青年部会活動は、九州地区で2019年10月に地区連単位では全国初となる各県青年部会が活動報告や質疑を行う「青年部G8会議」が開催。同年12月には東北地区で、北海道警協青年部会を“オブザーバー”に東北6県の部会が一堂に会する「青年部サミット」が開催、今年10月に5回目のサミットを札幌で開催した(北海道は2回目から正式メンバー)。以降、各地区で県境を越えた部会の活動が相次いでいる。22年8月には関東地区で全国初の「地区連単位」の部会が発足した。

全警協「警備の日」全国大会2023.11.11

中山会長「好循環へアクセルを」

全国警備業協会(中山泰男会長)は11月2日、「警備の日」全国大会を都内で開催し、都道府県警協の会長や専務理事が出席した。中山会長は、深刻化する警備員不足の打開に向けて広報活動の重要性を強調。茨城・愛知の両警協は、広報の取り組みについて報告した。

中山会長は、あいさつで「多くの業界で労働条件の改善による人材確保を課題としており、流れに乗り遅れてはならない。適正取引を推進し警備料金を原資として処遇改善を進める“好循環”の実現に向け、アクセルを踏んで取り組む必要がある」と力を込めた。

続けて、各警協による「警備の日」広報活動をねぎらい、「より多くの若者が『警備員として働きたい』と思うために、警備業の役割、魅力を発信し社会にアピールすることは一段と重要」と強調。都道府県青年部会長などで構成する全警協の広報プロジェクトチームが発足したことを説明し、一層の協力を求めた。

来賓の警察庁・檜垣重臣生活安全局長は「ポスト・コロナ期を迎えて社会経済活動が活発化する中、警備業はこれまで以上に重要な役割を担う」と述べ、警備の日に表彰を受ける「模範警備員」を祝福した。

各県警協の広報活動報告では、茨城警協・田中忠義専務理事、愛知警協・寺倉利彦専務理事が、それぞれ登壇した。

田中専務理事は、関東地区警備業協会連合会が昨年設立した青年部会の活動状況を次のように説明した。同青年部会は、関東地区10県の青年部会で構成し、活動費は地区連総会で承認の予算35万円に加え、全警協からの各県青年部会への補助金20万円から充当。今年度は各県警察「防犯アプリ」の普及促進に向けたPRに各県で取り組み、茨城警協青年部会は10月14日に古河市内で防犯啓発活動を行った。

寺倉専務理事は、愛知警協の取り組みとして(1)イベント開催を通じた警備業の魅力発信(2)SDGs(持続可能な開発目標)活動と社会貢献(3)広報媒体の積極的活用――について説明した。警察、自治体と連携して特殊詐欺防止の啓発などに取り組むことでマスメディアに報道され、より高いPR効果が見込まれることを強調。「警備業が担う役割の重要性に理解を広げ、認知度をさらに高める取り組みに努めたい」と述べた。

「模範警備員」13人表彰

「警備の日」を記念し全警協が表彰している人命救助や初期消火、容疑者確保など顕著な功労があった「模範となる警備員」に、今回は9府県の警備員13人が選ばれ、中山会長から表彰状が贈られた。

記念講演では、中小企業庁事業環境部・鮫島大幸取引課長が「価格転嫁対策の現状と今後の方向性」と題して解説した。

実質賃金の推移、毎年9月と3月の「価格交渉促進月間」などを説明し「人手不足と物価高の中、賃上げを継続的に行うため価格転嫁・適正取引の推進は不可欠」と呼び掛けた。価格交渉、キャンセル料について警備業の事例も紹介。「経営トップが、適正な価格転嫁に向けて会社を挙げて対応する方針を社内と取引先に発信することが肝要」と述べた。

11・1警備の日アピールの輪2023.11.01

「11月1日は警備の日です」――警備業の認知度アップが課題となる中で、都道府県警備業協会によるアピールの輪が今年も広がる。群馬警協(山﨑松惠会長)は、6回目となる小・中学生の「書道展覧会」を開催。山形警協(我妻壽一会長)は県警察と連携し大型商業施設で防犯啓発を兼ねて呼び掛けるなど各地で活動が展開された。

群馬警協 6回目書道展に453点

群馬警協は10月20日〜22日、前橋市内の群馬警協教育センターで「書道展覧会」を開催した。小中学生の力作がずらりと並び、来場者が見入った。最終日の22日には高崎市内の市総合福祉センターで授賞式を行った。

今年で6回目。書道を通じた青少年の健全育成や「警備の日」のPRを目的として回を重ねてきた。作品は前橋、高崎両市内の小学3〜6年生と中学生から募集している。

課題語句は学年ごとに毎年決められ、今年は「思いやり」「防犯対策」「支援の輪」など。453点の応募があった。

審査の結果、両市それぞれ、特別賞28点、優秀賞14点が選ばれた。

ある小学5年生は3年連続で入賞。作品鑑賞に訪れた同児童の母親は「親になってから警備業のありがたさがわかった」と話した。

授賞式で山﨑会長は「作品は誠に立派。盛大に開催でき、うれしい限り。警備の日を覚えていただきたい」とあいさつした。

展覧会の会場には「警備の日」ポスターを掲示し、授賞式会場には、のぼり旗を掲出した。

山形警協 県警、警協マスコット共演

山形警協は10月21日、山形県天童市の大型商業施設内で、天童警察署と合同で県民の安全・安心の確保を目的とする啓発活動を実施した。

活動には同警協の青年部会(松田大輔部会長=山形警備保障)など約10人、天童署員約5人が参加した。警察が各地で取り組む「全国地域安全運動」が同月11日〜20日であることと「警備の日」が11月1日と近いことから官民共同で活動。青年部会員は買い物客に向けて「特殊詐欺防止」「鍵かけの励行」「飲酒運転の防止」と併せて「警備の日」を周知した。

山形警協は警備業のマスコット「ガードくん」の着ぐるみを初めて活用。県警マスコット「カモンくん」との“共演”が実現した。足を止めた子連れ客とガードくんとの記念撮影に応じながら、警備業と安全安心に関するチラシ入りのポケットティッシュ200セットは30分ほどで配り切った。

初めて着ぐるみを着たという青年部会事務局長の長倉智彦氏(ALSOK山形)は「動作や視野に制約はありますが、仲間の補助で事故なくお子さんと触れ合うことができました。県警マスコットとガードくんの相乗効果で例年以上に足を止める市民が多く、着ぐるみは有効なPR手段だと実感した」と話した。