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中国・四国地区連 広島で合同会議2024.10.21

南海トラフ地震に備える

中国地区警備業協会連合会(松尾浩三会長=岡山警協会長)と四国地区警備業協会連合会(北川豊彦会長=香川警協会長)は10月9日、広島市内で3回目の「合同会議」を開催した。全国警備業協会から村井豪会長、両地区連の警協から会長や副会長、専務理事など38人が出席。南海トラフ地震などの大規模災害に備え情報を共有、連携強化を図ることを確認した。

合同会議は、瀬戸内海を挟む両地区連が大規模災害発生に備え、広域連携を図ることを目的として西日本豪雨の翌年、2019年に岡山市内で初開催された。

中国地区連・松尾会長はあいさつで、南海トラフ地震などのリスクが高まる中、危機管理に向けた情報共有の重要性を強調した。

高知警協・國安秀昭会長は「石川県能登半島沖地震に関する災害警備現地視察レポート」と題して発表を行った。

國安会長と協会関係者は8月5日と6日、被災した石川県七尾市、内灘町などを訪問、石川警協・上田絋詩会長はじめ関係者から災害時の初期対応や警備業務の現状などについて説明を受け、液状化現象などの被害を確認したことを報告。「現行の高知県との災害支援協定は、発災直後の道路啓開で交通誘導警備を行うもので、警備業者と警備員は被災しない前提で計画されたと思われる。警備員の安全を最優先に、より実効的な協定内容に早急に見直す必要がある」と述べた。

その上で「復旧に向けた警備業務は、自県だけでは困難が予想され、広域連携、広域支援体制の確立に向けて検討が重要と考える」と言葉に力を込めた。

続いて各県協会は「大規模災害発生に備えた準備の推進状況」を発表。災害支援協定の締結状況や課題点、防災訓練参加、資機材の整備状況を説明した。「会員に向けたBCP(事業継続計画)研修会」(山口警協)などの計画もある。全警協・黒木慶英専務理事は、防災の取り組みについて直近の動向を説明した。

四国地区連・北川会長は、次回会議は香川県で開催されると明らかにした。

合同会議の後、中国地区連は臨時会を、四国地区連は臨時総会をそれぞれ開いた。各警協は「警備業界発展のための取り組み」を発表。青年部会による広報活動、労働局と連携した人材確保対策などが説明された。

全警協・村井会長「有事を視野に連携重要」

合同会議の冒頭、来賓の全警協・村井豪会長は、あいさつで次のように述べた。「災害時対応で近県が連携を図ることは重要です。昨年の『G7広島サミット』開催地に中国・四国地区連の会長、副会長が集まり、有事を視野にフェイス・トゥ・フェイスで協議することは意義深いと考えます」。

さらに、開幕まで半年となった大阪・関西万博、2026年に愛知県を中心に開催されるアジア競技大会、2027年に横浜市で開催される国際園芸博覧会「花博」など大規模イベントが相次ぐことに触れた上で「警備業のパーパス(存在意義)は今後も一層高まっていく」として、業界を挙げた取り組みの推進を呼び掛けた。

ドリームに厚労大臣優秀賞2024.10.11

高年齢者活躍企業コンテスト

2024年度の「高年齢者活躍企業コンテスト」の表彰式が10月4日、東京都内で行われた。入賞企業は28社。警備業からドリーム(静岡県浜松市、今釜伸也社長)、ヤオコービジネスサービス(埼玉県川越市、松浦伸一社長)、リライアンス・セキュリティー(広島市、田中敏也社長)が表彰を受けた。

同コンテストは厚生労働省と高齢・障害・求職者雇用支援機構の主催。39回目となった24年度は69社から応募があった。

審査の結果、ドリームは最高賞に次ぐ、厚生労働大臣表彰の優秀賞を受賞した。同社は雇用形態、年齢を問わない昇給制度の導入のほか、勤務時間の弾力的な変更を可能にし、資格取得へのサポート体制を構築している。

今釜社長は「高齢者が夢をかなえるチャンスがあることが評価されたと思う。高齢者が若手を育てる仕組みをつくっていきたい」と話した。

大臣表彰の特別賞に選ばれたヤオコービジネスサービスは、有期雇用契約で採用を行い、2年目から無期雇用に転換。働く安心感の醸成やキャリア形成への支援が評価された。

リライアンス・セキュリティーは社内表彰制度によるモチベーション向上や、熱中症・防寒対策の強化など健康を守る取り組みが評価され、同機構理事長表彰の優秀賞を受賞した。

93歳警備員「生涯現役で」

ドリームに勤務する警備員の永田逓児ていじさん(93)が表彰式に出席した。「感激でいっぱい。生涯現役で頑張りたい」と笑顔で語った。

永田さんは航空自衛隊を定年退職し、民間企業を経て1998年、ドリームに入社した。以来、一貫して交通誘導警備業務に従事。会社のサポートを受け、2023年には同業務検定2級に合格した。

“偉業”から刺激をもらい、社内では資格取得にチャレンジする警備員が増えているという。

永田さんは現在も週5日、工事現場で交通誘導警備に当たっている。小学生など、現場を行き交う人とあいさつを交わすのがうれしいと言い、「人との出会いが生きがい、仕事のやりがいになっている」と話す。

岐阜警協 「ガードくん」塗り絵2024.10.01

園児から作品111点

子供たちが「ガードくん」彩る――。岐阜県警備業協会(幾田弘文会長)は、11月1日の「警備の日」にちなんだ警備員PR活動の初の試みとして、保育園児と加盟社に勤務する従業員の未就学児に警備業マスコット「ガードくん」の塗り絵を依頼した。同協会は10月30日に岐阜市内のイベントスペースで作品を展示する。

岐阜警協は11月1日「警備の日」PR活動として例年、現場で働く警備員をモデルにした「写真コンクール」や労働災害防止の意識高揚のための「標語コンクール」を行ってきた。しかし「もっと広く警備員をPRしたい」との思いから幾田会長が「塗り絵」を発案した。

塗り絵は、7・8月の「夏休み課題」として、村立白川保育園(白川村)と学校法人浄性寺学園茜部保育園(岐阜市)の県内2つの保育園と、同協会加盟社の小学生未満の未就学児童に依頼した。

9月20日までの締め切りまでに両保育園と警備員の家族から寄せられた“作品”は計111点。いずれもクレヨンや色鉛筆などを用いて思い思いの色で彩られ、白地の画用紙に線だけで描かれていたガードくんが、華やかな元気溢れる姿に変身した。

塗り絵に協力してもらった白川保育園には9月12日、園のある白川村に本社を置く同協会の平田春義副会長(古太神)と青年部会員など8人が訪問。岐阜市内の岐阜警協事務局に近い茜部保育園には同13日に幾田会長と青年部会員や女性部会員など9人が訪問。それぞれ園には感謝状を、園児には記念品の「色鉛筆セット」を贈り、協力への感謝を伝えた。

園を訪問する際には、青年部会員や女性部会員の家族がガードくんの「着ぐるみ」を着用して同行。園児たちは悩みながら着色したガードくんの実物登場に大喜びだった。

塗り絵作品は、「警備の日」直前の10月30日、岐阜市役所近くの市中心部にある市イベントスペースで展示する。

幾田会長の話 当協会では2016年からコロナ禍前の19年まで「子ども絵画・作文」コンクールを行っていました。

今回の園児の「塗り絵」によって、園児はもとより、作品を見たご両親やご祖父母にも警備業や警備員を身近に感じてもらいたいと願っています。