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改正警備業法4月施行2024.03.21

「標識」掲示義務化 認定証は廃止

政府が急ピッチで進める「デジタル改革」に伴い警備業法が改正、4月1日から施行される。主な改正内容は、警備業の認定証の廃止(改正法第5条第2項)と、認定証に代わる「標識」を営業所とウェブサイト上で掲示することを義務化(同第6条第1項)――の2点。警察庁は改正警備業法の正しい理解と適正な法履行を求めている。

警備業法の改正は、デジタル社会形成基本法(デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法=令和5年法律第63号)の一部改正(書面掲示規制の見直し)を受けた。

今回の改正により、これまで警備業者の申請に基づき都道府県公安委員会が交付していた「認定証」が廃止される。今後は認定や認定更新を行ったことの口頭やメールなどでの“通知”のみとなる。認定証廃止に伴い、認定証の「再交付申請」「書換申請」「返納」などの認定証に関する手続きもなくなる。

現行の認定(更新)申請審査に必要な手数料2万3000円と認定の有効期間5年間、更新申請期限(同期間の満了の日30日前まで)に変更はない。

4月以降は、現行の認定証に代わり警備業者自ら警備業法施行規則第6条の様式に基づく「標識」を作成することとなる。標識への記載内容は▽認定した公安委員会名▽認定番号▽有効期間▽氏名または名称▽登記上の住所などではなく、主たる営業所の所在地――の各事項。白色の地の用紙に黒色の文字と枠線で記す。営業所に掲示する際のサイズはA4判とし、縦型でも横型でも構わない。

標識はこれまでの認定証と同様に主たる営業所の見やすい場所に掲示するとともに、警備会社に警備業務を依頼しようとする人など公衆がインターネットを利用して標識を閲覧できるよう、ホームページなど自社管理または他社委託に関わらずウェブサイトへの掲載が義務化される。

ウェブサイトへの掲載方法は、PDFデータや画像データとして縮小表示する方法などがある。

警備会社の規模が「役員などを除く常時使用する従業者(警備員や営業職、事務職など)の数が5人以下」または警備業者が「ウェブサイトを有していない」場合は、ウェブサイトへの標識掲示義務が免除される。特に常時使用する従業者が5人以下の警備業者は、自社のウェブサイトを有していても標識掲示義務は免除される。

全警協 全国青年部会長会議2024.03.11

求められる”新しい知恵”

全国警備業協会(中山泰男会長)は2月28日、「全国青年部会長等会議inIBARAKI」を水戸市内で開催した。都道府県警協の青年部会41部会、オブザーバーとして女性部会など関係者100人が参加。3都県の青年部会長が警備業の魅力を発信するなどの活動を発表した。

全警協・黒木慶英専務理事は、青年部会が41を数えることについて「全国的に青年部活動の機運は一層高まっている」と強調した。政府主導で進むデジタル化への対応、適切な価格転嫁・価格交渉の推進、人材確保などの課題を説明した上で「課題克服に向けた柔軟な発想、“新しい知恵”は今まで以上に求められている。業界発展へのビジョンを描いて着実に実践してほしい」と青年部活動のさらなる推進を求めた。

開催県の茨城警協・島村宏会長は、茨城警協が2010年に全国初の青年部会「青友会」を立ち上げ、2022年には関東地区警備業協会連合会の青年部会が発足したことを述べた。「激動の時代が訪れる中、これまでの業界の手法や制度などを大胆に見直し、新時代の流れにマッチした姿に変えていく必要があると感じる。みずみずしい感覚を持った全国の青年部会によるアイデアは業界発展の契機になる」と期待を寄せた。

厚生労働省職業安定局総務課・人材確保支援総合企画室の井上英明室長は「警備業分野における人材確保の取り組み等について」と題して講演を行った。

失業率の低下、高い求人倍率など労働市場の状況や、産業別の入職率・離職率を解説、女性や高齢者の活躍推進を呼び掛けた。

警備業はハローワーク経由の入職者が多いと指摘し、ハローワークで複数の警備会社による合同の「面接&相談会」実施や、求人票の書き方を見直して応募につながった事例を説明。求人票に「勤務シフトは3パターンから選択が可能」「未経験者のサポート体制」「転勤なし」などと記載して応募に結び付いた。

警備の魅力、社会に発信

宮城、東京、茨城の青年部会長による資料や動画を織り交ぜた活動発表は次のとおり(要旨)。

◆宮城・小屋広和部長(日本パトロール警備保障)

「『初級管理職研修』『障害者・外国人雇用セミナー』などを開き、青年部員たちが成長できる場を作るとともに、合同面接会『セキュリティ・ジョブサーチ』を開催し警備業の人材確保に主眼を置き活動している。『全警協広報プロジェクト』は全国の地区連から推薦されたメンバーが集まり、警備業の魅力を最大限伝えようと取り組んでいる。人材に掛ける費用は“コストではなく投資”と認識することが必要で、新たな魅力を社会に発信しなければならない」。

◆東京・安見竜太部会長(シンテイ警備)

「東京警協は2月10日に豊洲の大型商業施設で『トーキョー・セキュリティ・フェスティバル2024』を開催した。東京しごと財団の人材確保関連の助成金を申請し、費用の5割を支給された。子供を含めた若い世代に警備業をPRしようとタレントのステージやお笑いライブ、警備ロボット展示、防犯クイズなどを行った。インスタグラムで告知し、延べ4500人が来場した。子供連れの家族など30〜40代が8割を占め、『警備業を身近に感じます』などの感想は多く目的を達成できた」。

◆茨城・佐藤平八郎部会長(ジェイエスケイ)

「関東地区警備業協会連合会青年部会は、10県の青年部会で構成されている。昨年4月の地区連総会では活動費の予算35万円が承認された。10県の統一事業として昨年10月の全国地域安全運動期間、各県警察が行う防犯抑止活動に協力し警備業の存在感をアピールした。2024年度も統一事業を継続し、全警協のマスコットキャラクター『ガードくん』を活用してPRを図る。皆さまと協力して警備業全体のステータスアップに努めていきたい」。

国交省 新しい労務単価発表2024.03.01

交通誘導「B」は伸び率最大に施設警備平均8.2%引き上げ

国土交通省は2月16日、3月から適用する公共工事設計労務単価と4月から適用する建築保全業務労務単価を公表した。公共工事に従事する交通誘導警備員の新単価は全国加重平均で、1級・2級検定合格の「警備員A」が1万6961円、A以外の「警備員B」が1万4909円。それぞれ単純平均で前年度に比べ6.4%、7.7%の引き上げ。Bの伸び率は主要12職種で最大となった。一方、建築保全業務に係る施設警備員(A、B、C)の新単価は全国平均で1万4437円。前年度比8.2%の引き上げとなった。

「A」最高は愛知1万9700円

公共工事設計労務単価(日額=8時間労働)は、公共工事費の積算で用いる基準賃金。47都道府県別、51職種別に設定している。新単価は全国・全職種平均で2万3600円、伸び率は前年度比5.9%。法定福利費相当額(労働者負担分)を加算するなど算出方法を見直した2013年度から12年連続の引き上げとなった。

単価の設定に当たっては直近の賃金動向などを反映した。

交通誘導警備員の全国平均の引き上げ額はAが994円、Bが1095円。

Aの新単価を都道府県別でみると、最高は愛知の1万9700円。次いで東京、静岡の1万9000円。引き上げ額で最大となったのは愛知の2100円で、岐阜、静岡、三重の1900円が続く。

Bは東京、神奈川の1万6600円が新単価の最高。茨城の1万6400円が続く。引き上げ額では愛知の1700円が最大で、次いで石川、岐阜、三重の1600円となった。

国交省は、労働者雇用に伴う必要経費(法定福利費=事業主負担分、安全管理費など)が労務単価に含まれていないことから、付加した単価も公表。「必要経費分を下請代金に計上しない、または代金から値引くことは不当行為」と呼び掛けている。

建築保全 高度な業務、積算適正に

建築保全業務労務単価(日割基礎単価=8時間労働)は、各省庁が発注する施設警備など、官庁施設の保全業務に係る労務費を積算するための参考単価。全国の10地区別、3職種別(12区分)で設定している。新単価の全国・全職種平均は1万6612円で、伸び率は前年度比6.2%。12年連続で引き上げられた。

「警備員A」(施設警備1級の検定資格保有者、または業務について高度な技術力や判断力などを持つ6年以上程度の実務経験者)は前年度比1270円増の1万6620円。

「警備員B」(施設警備2級の検定資格保有者、または作業内容の判断ができる3年以上6年未満程度の実務経験者)は1060円増の1万4170円、「警備員C」(指示に従って作業ができる3年未満程度の実務経験者)は930円増の1万2520円となった。

地区別では、いずれも「東京」(A1万9200円、B1万6400円、C1万4500円)が最高。引き上げ額は800円〜1400円で、「愛知」と「大阪」のAが最大となった。

時間外や夜勤(午後10時〜午前5時)の1時間当たりの単価を算出する「割増基礎単価率」で警備員はA9.6%、B9.4%、C10.6%。宿直1回当たりの単価は一律4700円。

国交省は建築保全業務労務単価に関する留意事項として、「業務内容が通常と異なり、特に高度な技能・経験を有する者を従事させる必要がある場合は、保全業務の内容に応じて適正に積算する」などと明記した。こうした事項は、全国警備業連盟(青山幸恭理事長)が要望していた。