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課題は「採用」「外国人雇用」2025.05.01
関東地区連 総会・会長会で各県が報告
関東地区警備業協会連合会(岩野経人会長=神奈川警協会長)は4月15日、群馬県高崎市内で2025年度の通常総会と会長会を開催した。総会は病気療養の中、今年1月に任期半ばで急逝した群馬警協の山﨑松惠前会長(享年86)の冥福を祈る黙とうから始まった。
故山﨑前会長の後を受けて群馬警協会長に就任した浦友治氏が「山﨑前会長の遺志を継ぎ警備業を盛り上げるために尽力したい」とあいさつ。故人に寄せられた全警協や地区連各協会からの弔意に謝意を述べた。
総会と会長会の両会議には、体調不良で急遽欠席した新潟警協を除く関東地区9県の会長(山梨は副会長)と専務理事が出席。全国警備業協会の黒木慶英専務理事と小澤祥一朗総務部次長、関東管区警察局広域調整第一課の鈴木美紀調査官が来賓として加わった。
岩野会長は開会あいさつで、1月に横浜市内で開かれた関東地区連青年部会総会に言及。同総会で報告された、埼玉警協青年部会作成の「闇バイト防止啓発ポスター」について、「(社会の)高い関心と評価を得られる大変素晴らしい社会貢献活動だ」と述べ、各県青年部活動にさらなる支援を求めた。
総会では2024年度の事業報告・収支決算、25年度の事業計画・収支予算などについて協議、いずれも全会一致で承認された。
会長会では、全警協・黒木専務理事が同協会の広報活動や外国人雇用対策などについて現在の状況を説明。また、各県会長が自県の状況などについて次のような報告を行った。
▽花火大会の中止に対して主催側から適正なキャンセルポリシーが獲得できる見込みだが、一方で「適正な人員を配置していたのか」など警備業務に対して厳しい目が向けられつつある(茨城・鴨志田聡会長)。
▽採用が大きな問題だ。当社でも定住権を持つ外国人を、警備の付随業務を行う人として雇用している。外国人がいることで(日本人の)社員も外国語を勉強するなど質が上がっている(栃木・青木靖典会長)。
▽会員の協会からの退会が増加傾向にある。(業界全体の)特別講習受講者の減少など協会加盟のメリットがなくなりつつあるのではないか。(埼玉・炭谷勝会長)。
▽協会では毎年「新入社員合同入社式」を開催しているが、参加企業も減少しつつある。会員への各種アンケート調査も同様だが、“会員のため”という取り組みの目的が理解されていない(千葉・加藤智行会長)。
▽課題は「人手不足」「この期に及んでもダンピングが行われる」「特別講習の講師不足」――などがある。プラス面では、青年部会が活発化し、(県内で発生した水害を受け)災害支援意識が高まった(長野・竹花長雅会長)。
▽会員が協会活動に関心を示さない。活動への参加・協力を点数化し、総会で表彰するようにしているが、表彰される会社は毎年同じになってしまう(静岡・立川勝彦会長)。