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熱中症予防対策を強化2026.02.21

厚労省 新「ガイドライン」策定へ

厚生労働省は昨年に続き、職場での熱中症防止対策を強化する。昨年12月から全国警備業協会の佐々木誠・労務委員長(セシム)も参画する検討会を立ち上げ議論を開始、近く報告書を取りまとめる。これを受け同省は、新たに熱中症防止の「ガイドライン」を策定、今夏の猛暑に備える。

厚労省が新たに策定する「職場における熱中症予防のためのガイドライン(仮称)」は、現行の通達「熱中症予防基本対策要綱」と、2017年度から同省が毎年行っている「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」の実施要綱の記載内容を中心に構成される。

2月4日開催の検討会で同省が示したガイドライン骨子(案)では、「事業者の実施事項」として▽労働衛生管理体制の確立▽作業環境管理▽作業管理▽健康管理▽労働衛生教育▽その他――などが提示された。

労働衛生管理体制の確立では、衛生管理者や熱中症予防管理者などの選任や役割を明記する。25年6月施行の改正労働安全衛生規則(早期発見のための体制整備と重篤化防止措置の実施手順の作成、これら措置の周知)も改めて示し、改正規則の徹底を図る。

作業環境管理では、警備現場など自ら休憩所の設置が難しい場合もあることから、「熱中症予防の観点からは休憩設備はできる限り作業者が速やかに利用できる場所に設置することが望ましい」旨を明記、事業者と発注者双方に取り組みを促す。全警協・佐々木氏が検討会で紹介した「大阪・関西万博」など一部の警備現場で活用されてきた「パラソル」「日除け」の有効性についてもガイドラインに盛り込む。

作業管理では、「作業時間の短縮」「暑熱順化」「プレクーリング」「水分・塩分の補給」「服装による身体冷却」「作業中の巡視」それぞれの有効性や具体的な手法を記す。

一方で、朝食の未摂取が熱中症発症に影響することや、水分・塩分の補給については、「高血圧症など塩分の摂取が制限される病気を持つ人は主治医や産業医などに相談」を、“空調服”のような「ファン付き作業服」については、有効な半面、使用環境などにより効果に限界があることから、「着用と他の対策との組み合わせによる実施が望ましい」など、留意事項も併記する。

このほか、警備業の単独警備など“一人作業”中に熱中症が発症した際は、自社だけでの対応は困難なことから、発注者の配慮・協力が望ましいことも明記する。

報告書に盛り込まれる予防策への支援「エイジフレンドリー補助金」については、対象年齢(現行は50歳以上)の引き下げなど拡充を検討する。

山口警協「災害への備え」意見交わす2026.02.11

石川警協会長、専務理事招く

山口県警備業協会(豊島貴子会長)は1月29日、山口市内に石川県警備業協会の上田紘詩会長と河原正明専務理事を招いて“パネルディスカッション”を開いた。テーマは「能登半島地震・豪雨を語る」。2024年に相次いで石川・能登半島を襲った災害を振り返るとともに、警備会社や協会、個人としての「災害への備え」について意見を交わした。

パネルディスカッションは、山口警協の「新年互礼会」関連行事として企画された。豊島会長(CGSコーポレーション)と上田会長(東洋警備保障)が協会会長として、警備会社経営者として互いに以前から懇意にしていたことから豊島会長の呼び掛けで実現した。パネラーとして石川警協の上田会長と河原専務理事、山口警協の豊島会長と中野民雄専務理事の計4人が登壇した。

山口警協は昨年3月、県警と締結していた災害時支援協定を県と再締結。支援に必要な費用を明確にするなど協定の実効性を高めた。同企画には能登の災害で得られた教訓や知見を学び、新たな災害支援協定に基づく活動に生かしたいという狙いもあったようだ。

パネルディスカッションで豊島会長は、石川警協提供の現地の様子を収めた写真をスライドで紹介。上田会長は「今も“ブルーシート”で屋根が覆われる民家も多い」と、テレビニュースなどでは報じられない現地の様子や遅々として進まない復興の現状を説明した。

上田会長と河原専務理事は、災害発生後の石川警協の初動対応とその後の活動を次のように報告した。

▽災害支援協定に基づき県からの出動要請を想定していた。しかし、要請は建設業に行われ、協会への要請は市や町からの避難所の警備要請のみ。今後は市・町との連携が重要だ。

▽地震による液状化で校舎が損壊、近隣の学校にバスで通うこととなった小学生を、5か所のバス集合場所付近で協会青年部会が見守りと声掛けを行った。

▽全国警備業協会をはじめとする都道府県協会から寄せられた見舞金を活用、避難所の警戒警備の警備員として採用された被災者に3万円の支援金を支給した(110人に支給)。

▽被災地で業務を行う警備車両の円滑な通行のため「災害復旧警備業務車両」、復興に取り組む警備業PRのため「復興に向け活動中」、被災地での窃盗など防犯のため「警備員警戒中」と記した協会名入りの3種類のマグネットシールを作成、配布した。

一方で「災害後に情報が錯そうして道路規制など必要な情報を的確に入手できなかった」「行政との連携が十分でなくスピード感に問題があった」「行政からの要請には見積もりが求められる。費用については事前に協議する必要がある」――などの課題も指摘された。

上田会長、河原専務理事両氏の報告・課題指摘を受け山口警協の中野専務理事は「過去に豪雨災害はあったが災害に対しては“のほほん”としている県民性。近年の全国での災害を見れば当県でもいつ何が起こるか分からない。災害支援協定見直しの理解を会員と深めたい」と述べた。

豊島会長は「阪神・淡路大震災から30年、東日本大震災から15年。過去の災害の教訓が能登半島地震では生かされなかったとの指摘もある。私も中国5県協会の連携を深め、備えに万全を期したい」と述べ、パネルディスカッションを締めくくった。

DX化を進めよう

パネルディスカッションに先立ち「新年互礼会」が行われた。

「警備業のDX化を進めて省力化して生産性を上げていくこと」――。豊島貴子会長(CGSコーポレーション)は、昨年12月に警察庁が明らかにした警備業の「省力化投資促進プラン」が記されたペーパーを高らかに掲げ、プランの狙いを語った。

続けて「ICTの重要性は皆さまには十二分にお伝えしてきた。悩む時期は終わりました。優先順位をつけて取り組み事項を決めて」と呼び掛けた。

その上で、システム化や現場でのロボット活用などにより「各社が経営基盤を強化して強い会社を作り、強い警備業協会を作りましょう。警備会社は全国で約1万社。しかしM&Aが猛烈な勢いで進んでいる。飲み込まれる側になるのか、飲み込む側になるのか――。経営者の経営方針次第です。この1・2年、やった会社とやらない会社との明暗が分かれる」と力強く訴えた。

26年度活動方針「省力化、DX」2026.02.01

関東地区連青年部会が総会

関東地区警備業協会連合会青年部会(髙里憲悟部会長=神奈川警協青年部会長)は1月22日、横浜市中区内で総会・会議を開催した。10県警協の青年部会長が一堂に会し、2025年度中の活動などの報告・発表を行った。討議では、26年度の活動方針を固めた。

関東地区連青年部会は、26年度の活動方針を▽国が警備業の「省力化投資促進プラン」を掲げる中、「省力化、DX推進」に関する研修会などの企画開催に各県で取り組む▽青年部会員の相互交流をより深めていく――とした。

活動方針を固めるうえで各県部会長から次のような意見があった。

「青年部会の原点は警備業の未来のため取り組むこと。新技術は、勉強にとどまらず実践して効果を測定し、情報共有することで業界の課題克服につなげたい」。

「DXにより警備業の付加価値を高め、防犯カメラ活用や新たな鳥獣対策などを通じ地域社会のニーズに応える責務がある」。

「親会との連携を今まで以上に深めながら活動を行い、業界の活性化や中長期的な発展に結び付けたい」。

「新時代の業務区分として“5号、6号警備”など、広い視野と柔軟な思考で話し合えれば」――など。

総会の冒頭、来賓の全国警備業協会・小澤祥一朗次長はあいさつで、警備業の「省力化投資促進プラン」とDX推進などの課題を説明し、青年部活動の役割に期待を寄せた。

総会後の意見交換会では、関東地区連・岩野経人会長が地区連青年部の活発な活動にエールを送った。

新技術と発展を視野に

関東10県の青年部会長による報告・発表の要旨は次の通り(敬称略、発表順)。

▽茨城「青友会」・渡辺潤部会長(五光警備保障)「年金支給日に詐欺防止の啓発活動、協会関係者とともに大阪・関西万博の視察などを行った。犯罪被害者への理解を呼び掛けるキャンペーンには全警協マスコットキャラクターのガードくんと参加。日本JC防犯警備部会のセミナーでは警備業界の転換期を実感して部会員は学びを深めた」。

▽栃木・八下田達哉部会長(カルテック)「宇都宮餃子祭りでは「警備の日」とSNS型投資詐欺防止をPRし、「ジョブフェスとちぎ」では子供向け警備業体験ブースを出展した。青年部会は、親睦よりも業界発展に取り組む『実働部隊』であり次世代の警備業界への架け橋となる」。

▽群馬・小淵豊太郎(小淵警備保障)「群馬県警、前橋市社会福祉協議会と連携して犯罪被害防止の啓発活動に取り組んでいる。会員向けの検定講習動画も作成中。青年部会員は働き盛りで社業が忙しい中、部会員を増やすことは課題。会員へのタイムリーな活動報告は重要になる」。

▽埼玉・長谷川功一(地区連青年部会監事、システムガードサービス)「社会問題となった闇バイトの防止啓発活動として、講談師・一龍斎貞奈さんと新作講談を制作した。浦和ロータリークラブ開催の講談会では学生など80人が来場し好評を博した。2月10日に千葉警協が開催する研修会の中で講談が予定されている」。

▽千葉・黒川智洋(地区連青年部会副部会長、スワット)「『経営戦略・雇用促進』『労災・安全衛生』『社会貢献活動』の3グループに分かれ、痴漢撲滅キャンペーンや防災訓練、労災事故ゼロをめざす『セーフティフォーラム』、求職者セミナーなどに取り組んできた。今後もハローワークとの連携を強め人手不足対策に取り組む」。

▽神奈川「神鴎会」髙里憲悟部会長(地区連青年部会長、アスカ)「昨年は横浜市庁舎の見学と市議会議員との意見交換を行った。中学校の『職業体験学習』は好評で6月と12月に実施し、神奈川県ドローン協会との合同研修会で知識を深めた。『安全・安心まちづくり旬間出陣式』に参加し『警備の日』キャンペーンを展開した」。

▽新潟・阿部和弘(メイクスジャパン)「Jリーグのアルビレックス新潟のホームゲームで新潟県警と連携して国際電話詐欺防止の広報活動を行った。ハーフタイムには観客2万人のスタジアムで『警備の日』PRパレードを行って地元テレビ局の取材を受けた」。

▽山梨・秋山一也(タスクマスター)「リニア中央新幹線開業に向けて、次世代インフラで警備業が担う役割について行政担当者と意見交換した。『建設業まつり』にブースを出展し警備業の役割を発信、山梨県建設業協会青年部会とAIシステムを活用した交通誘導などについて意見を交わした。今後も警備業の価値向上に取り組む」。

▽長野・工藤勲(エム・エス・ディ)「『経営基盤創造』『イメージアップ戦略』の2委員会に分かれ活動。12月には児童館で『警備のしごと体験プロモーション』を開き、子供たちに好評だった。2月20日に松本市内で『全警協が考えているDX』をテーマに協会会員向けセミナーを開く」。

▽静岡・佐藤和博(地区連青年部会監事、ビオ企画)「協会会員が参加するグループディスカッション『エデュセキュア!』では、各社の失敗談や悩みなど“しくじり経験値”をテーマに話し合った。『あなたの会社を動画でPR!』と題するスマホ撮影と編集の研修会では、映像作家を講師に招いた。静岡駅で行われた地域安全運動に協会が参加、青年部会は動画を撮影し協会HPで公開されている」。

人材確保、業界PR

関東地区連青年部会の総会では、宮城警協青年部、東京警協青年部会の来賓による活動発表が行われた。

宮城・早坂好行青年部長(ゴリラガードギャランティ)は、協会の会員各社がブースを出展する「セキュリティジョブサーチ」の開催を重ね、人材確保に結び付けていることを説明した。

東京髙橋克文部会長(高栄警備保障)、中川雄也副部会長(新共)は、昨年10月に都内で開催した「東京セキュリティフェスティバル2025」の動画を上映、準備の過程、出演者の選定などを説明した。

神奈川警協女性部会「ポラリス」(平林尚子部会長=神奈川警備保障)の活動発表では、横浜市内で昨年11月に開催した「警備業女性活躍全国大会」などについて協会の宗廣中専務理事が説明した。