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クローズUP

13日からAPSA 2017.9.11

広島にアジアの警備業集結

「第24回APSA(アジア太平洋警備業協会)国際会議広島大会」が13日から15日までの3日間、広島市内のホテルで開催される。

加盟国のインド、インドネシア、韓国、シンガポール、タイ、中国、ネパール、フィリピン、ベトナム、香港、マカオ、マレーシア、ラオス(新規加盟予定)の警備業関係者と、国内の都道府県警備業協会長など約300人が参加する。

13日は、APSAインターナショナル・ワロップ会長をはじめAPSA各支部会長参加の「総会」を行う。

14日は、「基調講演」や「各支部代表者によるスピーチ」などが行われる。

13・14日には、パナソニック、富士通、日本電気、能美防災、ホーチキ、クマヒラ、セコム、ALSOKの各社(順不同)が出展、日本の警備システムや警備機器、警備技術を紹介する。

(お知らせ)複眼時評に新メンバー2017.9.11

3面連載コラム「複眼時評」の執筆メンバーに次号(9月21日発行)から帝京大学教授で毎日新聞客員編集委員の潮田道夫氏が加わります。これまでの歌川令三、河内孝両氏と共に「3人体制・執筆陣」となります。

潮田氏は鹿児島県出身、東京大学経済学部卒、毎日新聞社に入社。経済部記者、ワシントン特派員、経済部長、論説委員長などを歴任。退社後、現職。内外の諸問題を軽妙な筆致で考察する「名うてのコラムニスト」として知られています。

著書に「不機嫌なアメリカ人」(日本評論社刊)、「追いやられる日本」(毎日新聞社刊)など。硬軟取り混ぜた〈複眼時評〉にご期待ください。

特集ワイド 警備業のAED活用2017.9.11

警備業は心肺停止の急病人など緊急事態に遭遇することが多い業務で、本紙でも警備員による人命救助の事例を頻繁に伝えている。特定施設のAED設置義務化や社会の高齢化により、AEDの需要は今後一層拡大するといわれ、最近はAEDの販売や講習会を行う警備会社が増えてきた。その一社である「国際ビル産業」(沖縄県浦添市)の上地宏和社長に話を聞いた。

――警備業務を行いながらAEDを扱うようになったきっかけは何でしょう。

当社の警備業務は常駐警備が主で、機械警備にも力を入れています。物品販売は、以前は行っていなかったのですが、お客さまのためになる商材なら扱いたいと思っていました。そんなときに知人の紹介で、日本ライフライン社のAEDを知る機会がありました。

当社のお客さまはビルのオーナーが多く、AEDを設置することで安全面からビルのステイタスが上がり、社会的貢献にもつながります。お客さまにとってよい商材なので「積極的に販売していきたい」と思い、昨年8月から扱い始めました。

――数多いAEDの中から、日本ライフライン製に決めた理由は?

他の製品と比べて使いやすく機能的にも優れていると思ったからです。例えば電極パッドとバッテリーが一体となったパッドカートリッジを使用しており、電極パッドは成人・小児兼用です。成人・小児のモード切り替えがボタン操作でできるため、パッドを選択する手順が省けて人為的ミスも起こりにくいです。

――救命現場では手間がかからないことは重要です。

AEDの電源を入れる方法は電源スイッチをスライドさせ、カートリッジカバーを開けるだけ。起動後は音声案内と進捗を示すランプ、手順を示すイラストにより、誰でも簡単に操作を進められます。心肺蘇生のコーチング機能として、胸骨圧迫のタイミングを音とランプの点滅で示します。

――目と耳で確認できます。

AEDはいつも良好な状態に保つことが大切です。点検は1日1回決まった時間に全自動で行われ、状態をランプで知らせます。落としたり水に濡らしたときなど、異常がないかを確認するためボタン操作による手動テストも行うことができます。

またテストしたり実際に使用したときに、データを簡単にパソコンに取り出すことができます。救命作業時の周囲音、心電図、電気ショックの回数やテスト結果などのデータを、管理可能です。

――自信を持って販売できます。

AEDは販売したあとのフォローも重要です。パッドをはじめとする消耗品の2年ごとの交換時期、5年ごとの本体交換時期など、販売後に責任をもってお客さまに知らせる義務があります。もともと当社が行ってきたビル管理の仕事は清掃して終了ではなく、お客さまからの要望を聞いて応えるアフターフォローが大事で、AEDについてもそれは同様と感じています。

――具体的なサービス内容は?

販売とレンタルの2パターンがあります。納品内容は販売もレンタルも同様で、AED本体とAED収納BOXを納め、収納BOXは組立作業・壁掛け工事を行います。AEDを導入したお客さまには、訪問してトレーニング講習を無料で行います。講習内容は、製品説明とマネキンを使った胸骨圧迫です。

料金は販売の場合、AED本体が27万円、壁掛けタイプの収納BOXが4万4000円、スタンドタイプが10万5000円。レンタルは、5年レンタルで月5200円、収納BOXは壁掛けタイプが月750円、スタンドタイプが月1750円です。

――約一年間、AEDを扱ってみてどう感じていますか?

警備業は“社会に安全安心を提供すること”が使命ですが、AEDも同じ目的を持っています。警備でお付き合いがあるお客さまが新たにAEDを設置したり、逆にAEDを販売したお客さまが警備業務に関心を持つ場合もあります。こうした業容拡大の商材としてだけでなく、国内で7.5分に1人が心臓突然死で亡くなっている現実をみると、警備員はAEDの扱い方を熟知し、即座に対応できる準備をしておく必要があると思います。