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宮﨑氏(千葉警協前会長)に旭日小綬章2019.11.11

元全警協 佐戸氏は瑞宝小綬章

政府は11月3日付けで、「2019年秋の叙勲」の受章者を発表した。警備業からは北総警備保障(千葉県八千代市)代表取締役社長で千葉県警備業協会顧問(前会長)の宮﨑武則氏(70)が、旭日小綬章を受章した。警備業界の受章者は27人となった。また、全国警備業協会の元常務理事の佐戸誠治氏(71)は警察功労により瑞宝小綬章を受章した。

44歳で会長に

宮﨑氏は、1975年1月に北総警備保障を設立し、代表取締役社長に就任した。

千葉警協では、1989年に理事、1993年に44歳の若さで会長に就任、10期20年務めた。2013年からは顧問となった。

全警協では、1996年と2012年に理事。関東地区警備業協会連合会では2006年に副会長、2008年会長に就任した。

警協会長在職時には、県警本部との連携強化を図り安全で安心できる県民生活の確保に向け尽力した。1997年「災害時における交通誘導業務、警戒業務に関する協定」を締結。2003年犯罪に関する情報提供等の通報体制を確立するネットワークを構築して防犯活動を推進。その後も2009年千葉県暴排対策協議会を設立し、適正業務の推進に貢献した。

県主体の「安全・安心まちづくり推進協議会」や「千葉犯罪被害者支援センター」など各種協議会・機関と連携して公益活動に積極的に参画し、警備業の地位向上に尽力した。

主な受賞歴は、2005年に千葉県警察本部長感謝状、同年に警察庁長官・全警協会長連名表彰を受けた。

警備業に初の「会長賞」2019.11.11

京都で中災防全国大会

中央労働災害防止協会(中災防・会長=中西宏明・日本経団連会長)が10月23日から25日までの3日間、京都市内で開催した第78回の「全国産業安全衛生大会」において、警備業で初めてレールセキュリティ(大阪市淀川区、竹内千里代表取締役社長)が「中災防会長賞」を受賞した。

同賞は、産業安全や労働衛生の推進向上に努め、著しい成果を収めた企業などを表彰するもの。1985年に創設され、これまで日本を代表する大企業などが受賞してきた。

レールセキュリティの受賞理由は、「ゼロ災運動を基本として日本一安全」を企業理念に掲げ、日々の業務の中で「ワンポイントKYT(危険予知トレーニング)」「自問自答カード1人KYT」「指差し呼称」などを実践しながら安全確保に取り組み、他の中小企業の模範となる顕著な成果を上げた――というもの。竹内社長には、大会初日の総合集会(式典)壇上で表彰状が贈られるとともに、同日夕に行われた「受賞者を囲む会(祝賀会)」では再び登壇、受賞の喜びと今後の抱負を披露した。

産業安全や労働衛生の推進向上に尽くした個人などを表彰する「緑十字賞」は、警備業から福田昌由氏(青森、北日本警備保障代表取締役)と村上伸二氏(愛知、東亜警備保障代表取締役)の2人が受賞した。

翌24日に行われた分科会では、警備業3社が報告を行った。「ゼロ災分科会」ではレールセキュリティの竹内社長が「日本一安全な列車見張会社を目指して」、マンパワーセキュリティ(富山市、尾山謙二郎代表取締役)の京都オフィス所長・尾山雄一郎氏が「警備業こそ取り組むべきゼロ災運動」、「第3次産業分科会」ではアイコム(岐阜県羽島市、水谷豪紀代表取締役)の看護師・吉田悠子氏が「第3次産業における安全衛生活動」と題し、それぞれ自社の取り組みを発表した。

広がれPRの輪2019.11.11

暮らしに身近な警備業に、より多くの人が興味を持ち理解を深めてほしい――。全国警備業協会(中山泰男会長)が11月1日を「警備の日」に制定して5年目の今年、都道府県警備業協会が企画したコンクールやイベントなど“PR活動の輪”が広がっている。各地の取り組みを前号に続いて紹介する。

岐阜警協=10月27日・岐阜市

絵画・作文・写真のコンクールで表彰

岐阜県警備業協会(幾田弘文会長)は10月27日、岐阜市内で「『警備の日』子ども絵画・作文及び写真コンクール」の表彰式を行った。会長をはじめ役員ら協会関係者22人と入賞者17人などが参加した。

同警協では会長の発案により全国に先駆けて2016年に同コンクールを実施。今回で4回目の表彰式となった。

幾田会長はあいさつで「このコンクールは、警備業をお子さんや若い方にもっと知ってもらい、業界の認知・発展につなげる目的で始めたものです」と活動の趣旨を述べた。

今回は子どもの絵画、子どもの作文、写真を合わせて72点の応募があった。その中から10月2日に岐阜市内で行われた審査会で、絵画8点、作文2点、写真7点の入賞作品が選ばれた。入賞者には、会長や協会役員から表彰状と記念品が手渡された。

応募作品は全て10月26日から11月5日まで、大垣市情報工房に展示された。

静岡警協=11月1日・浜松市

警備員がグッズ手渡す

静岡県警備業協会(徳田和人会長)は、浜松市内の百貨店前で「警備の日」広報啓発活動を行った。会員と協会職員、7社15人の男女制服警備員に加えて浜松中央警察署員が参加した。

通勤者や地元住民、観光客に「11月1日は警備の日」のチラシやグッズを手渡し、巧妙化する特殊詐欺の被害防止も呼び掛けた。

参加した警備員は「多くの方々に向けて、暮らしの安全安心を守る警備業をPRできたことを嬉しく思った」と感想を話した 。

熊本警協=11月1日・熊本市

青年部が旗を作成

熊本県警備業協会(西恭介会長)は、県内最大の繁華街「下通アーケード」(熊本市中央区)で「警備の日」キャンペーン活動を行った。協会青年部会から松本智行部会長(トラスト熊本)ら7人と協会事務局員2人が参加した。今年1月に結成した青年部会にとって初の「警備の日」記念イベントとなった。

部会員は「警備の日」をアピールするチラシやポケットティッシュ、キャラクターデザインのハンカチなどを配布して「警備の日」と警備の仕事をアピールした。午後1時から配布を始めたところ、用意した300セットはすぐになくなった。

このイベントに先立って協会と青年部会の2種類の「のぼり旗」も作成して、アーケード内に掲げた。デザインは部会員の中島功人氏(トラスト熊本)が担当した。熊本警協のマスコットキャラクター「ケンタ君」をあしらったもので、今後各種キャンペーン活動に使用する。

新潟警協=10月29日・新潟市

警察と合同で広報

新潟県警備業協会(野澤慎吾会長)はイオン新潟青山店(新潟市西区)で警察と合同で「警備の日」広報チラシやポケットティッシュなどとともに、交通安全を呼び掛けるチラシを配布するPR活動を行った。

参加したのは警備業関係者15人と警察関係者3人の合計18人。来店客に対して「11月1日は『警備の日』です」や「振り込め詐欺が多発しています。注意をお願いします」などと呼び掛けた。チラシを受け取った人は「振り込め詐欺に気を付けます」などと答えた。

活動はNHK新潟放送局が取材。10月29日の夕方のニュースで広報活動の様子が放映された。

協会に加盟する全社には「警備の日」のぼり旗を配布し、「警備の日」である11月1日前後に掲出するように依頼した。

山梨警協=10月26日・昭和町

ご当地ヒーローと撮影

山梨県警備業協会(幡野美好会長)は、イトーヨーカドー甲府昭和店(中巨摩郡昭和町)で「警備の日」広報キャンペーンを行った。協会の役員12人、青年部会から6人、制服の男女警備員12人が参加した。

昨年はJR甲府駅前で広報活動を行ったが、「駅前を行き交う人は数は多いが、急いでいる人も多い。今回は、のんびりと買い物を楽しまれる方々に呼び掛けたい」(山梨警協・牛田一夫専務理事)として、郊外の大型商業施設でPRを行った。

山梨県のご当地ヒーローで、地元テレビ局のドラマで放送された正義の味方「甲州戦隊サクライザー」との握手・撮影会を行ったところ、家族連れに好評だった。用意したエコバッグ(500個)は、1時間ほどでなくなった。受け取った人から「警備の日があると初めて知りました」などの声があった。

群馬警協=10月25~27日・前橋市

書道展に応募371点

群馬県警備業協会(山﨑松惠会長)は、3回目の「書道展覧会」をALSOK群馬(前橋市)で開催した。前橋市内の小学3年生から中学3年生を対象に募集し、371点(昨年は370点)が集まった。

学年ごとの課題語句は、

▽中学3年生「社会貢献」

▽同2年生「融和団結」

▽同1年生「秋の七草」

▽小学6年生「安全な街」

▽同5年生「令和元年」

▽同4年生「支え合い」

▽同3年生「なかよし」

審査の結果、特別賞14人、優秀賞14人が決まった。

10月25日から27日の3日間の展覧会に、家族連れなど延べ85人が来場した。入賞した中学3年生の女子生徒は「(課題語句の)『社会貢献』という言葉の意味を考えて、自分も社会に貢献しようと思った」と話した。小学6年生の男子児童の母親は「息子が『安全な街』と書く時、よく行く商業施設で警備員さんが車を誘導して歩行者の安全を守ってくれることを親子で話した」という。応募は小・中学校を通じて呼び掛け、回を重ねて「同級生と『今年も出そうよ』と応募した」と話す女子生徒もいた。

27日に行われた授賞式で、山﨑会長は「現代は多くの人がパソコンで文章を作成する時代となったが、書道は日本文化の重要な柱です。心を育む書道を通じて、皆さんが地域社会を支える社会人になることを期待しています」とあいさつし、受賞者に賞状を手渡した。県書道協会の小倉釣雲(ちょううん)会長は審査報告で「明るく、伸びやかに書かれている観点から選んだ」と述べた。群馬県警察本部の高井篤生活安全部長はじめ来賓が祝辞を贈った。

千葉警協=11月1日・千葉市

「セーフティフォーラム」

千葉県警備業協会(横倉健会長)は、「セーフティフォーラム2019」を開催した。

同フォーラムは、労働安全意識を高めて、共有することを目的に青年部会(岩渕克人部会長=エムサス)が中心となって企画運営する「警備の日」関連イベント。今回で3回目を数える。

横倉会長は「それぞれの職場において労災事故の絶無を期すため、勤務環境を見直しながら安全対策を実践してほしい」と会員各社に訴えた。

労災防止募集作品(論文・ポスター・標語)の審査結果を発表し、横倉会長が表彰状を手渡した。論文部門最優秀賞を受賞した三澤真樹氏(常陸警備保障)は「天気と労働災害の関係について」と題した論文を発表した。入賞作品はすべて別室に掲示された。

青年部会員が整列し、「大会宣言」の4項目を力強く読み上げ、参加者全員で唱和した。

2つの講演が行われた。千葉労働基準監督署の髙橋幸喜・安全衛生課長は「警備業における労働災害防止について」と題して講演を行った。県内の労災発生状況を報告したほか、交通誘導警備業務における労災事故の課題、熱中症の防止対策などを解説し、安全確保に向けての取り組みを求めた。

一般社団法人千葉県安全運転管理協会・鈴木武光講師は「交通事故から組織を守る」の演題で講演。危険な運転について事例などの映像を投影しながらわかりやすく解説し、注意喚起を行った。

富山警協=10月29日・富山市

「警備の日、ご存じ?」

富山県警備業協会(木下勲会長)は、JR富山駅の南北自由通路で「警備の日」の広報活動を行った。木下会長はじめ役員、青年部会、協会の防犯広報隊など11社17人と富山県警察本部生活安全企画課の警備業担当官が参加した。警備業への理解促進と、特殊詐欺などの犯罪抑止を駅通路の利用客に呼び掛けた。

「警備の日」の旗やPRのグッズを並べたブースを設置。一同は、チラシやポケットティッシュに加えて、インフルエンザの予防にマスクも配布した。

参加した青年部会の和田額謹部会長(富山県綜合警備保障)は「チラシを差し出す時、『警備の日をご存じでしょうか?』などの言葉を掛けてコミュニケーションをとり、警備業に親しみを感じてもらうことが大切と感じた。中には、興味を持って警備業のことを聞く方もいる。今後、青年部会がさまざまな機会にPR活動を行う上で良い経験になった」と話した。

大阪警協=11月1日・大阪市

特殊詐欺防止へ注意を呼び掛け

大阪府警備業協会(若林清会長)は、大阪市天王寺区内の複合商業施設のイベント広場で「警備の日」のPR活動を行った。

今回は、天王寺警察署と連携して特殊詐欺防止の啓発キャンペーンも兼ねた。若林会長はじめ協会役員と総務委員、女性部会「ひまわり会」、青年部、事務局から合わせて43人と、同署、天王寺防犯協会、天王寺警備業防犯連絡協議会が参加した。

若林会長はあいさつで、11月1日が「警備業法の施行」にちなんだ記念日であることや、街頭キャンペーンなどの広報啓発活動に積極的に取り組んでいることを説明。「生活安全産業として、府民とユーザーの期待に一層応えていきたい」と述べた。

参加者は、広報用のぼりやパネルを設置して、「警備の日」記念ボールペンなどのグッズとチラシ(1000セット)を配布。暮らしに身近な警備業をPRするとともに、特殊詐欺の被害を防ぐため注意喚起を行った。

茨城警協=11月1日・水戸市

表彰と安全衛生大会

茨城県警備業協会(島村宏会長)は、水戸市内で「『警備の日』茨城県警備業表彰式」と「労働安全衛生大会」を開催した。

表彰式では、県警本部長・警協会長連名表彰1人、会長表彰(優秀警備員、優良幹部、優良警備員)計83人が表彰を受けた。

島村会長は受賞者に向けたあいさつの中で「受賞の喜びとともに警備業の今日までの歩みを振り返り、時代の要請に的確に対応できるよう意識改革を図りながら、各々が職場の意識高揚に努める契機としてほしい」と述べた。

同会長は、9月28日から10月8日にかけて開催された「いきいき茨城ゆめ国体」が無事に閉幕したことを報告し、会員各社が適切な警備業務を遂行したことに感謝の意を表した。

18回目を数える「労働安全衛生大会」は、応募作品の中から、論文2人、ポスター3人、標語2人が入選した。島村会長から表彰状を授与された。

茨城労働局労働基準部健康安全課長・加藤賢一氏は、2018年の県内労災発生状況を報告した。事故の型で最多だった転倒災害の原因と対策について説明し、同労働局で展開中のキャンペーン「STOP!転倒災害プロジェクト茨城」について理解と実行を求めた。

広島警協=10月5日・広島市

職業体験でアピール

広島県警備業協会(村本尚之会長)は、広島市南区の県立広島産業会館で開かれた子供を対象にしたイベント「広島キッズシティ2019」に青年部会(馬野恭彰部会長=ニットー)が出店した。馬野部会長ら7人が参加し、幼稚園児から小学5年生までの18人に警備の仕事を体験してもらい、警備業の魅力のアピールを行った。

「広島キッズシティ2019」は9回目の開催で、子供たちが自ら考え、行動と体験することで“自ら育つ力”を醸成する事業。疑似通貨を使った商品売買や医療や飲食店、建築などの職業体験を行い、社会の仕組みを学ぶことができる。実行委員会が主催し、広島青年会議所や県、広島市が共催した。

子供たちは夜光チョッキを着用して、巡回時のトランシーバーによる通話や金属探知機による検査といった警備の仕事体験を行った。

参加した18人にアンケート調査したところ、「警備業の仕事は楽しかったですか」の問いに全員が「はい」と回答した。「警備業の仕事はカッコイイと思いましたか」には13人が「はい」と回答。子供たちからは「悪い人を見つけること」「みんなの安全や街を守っているのがすごい」「重たい物をいつももっていてすごい」といった意見が寄せられた。

福井警協=10月2日~11月1日

バス前方の「幕」で広報

福井県警備業協会(吉田敏貢会長)は、警備の日をアピールする取り組みとして福井市内を走るバスの車体前方に「11月1日は警備の日〜私たちは安全と安心に寄与します〜福井県警備業協会」と記した幕を掲げて広報した。

8路線8台のバスに10月2日から11月1日まで幕を掲げた。3年目の活動で、市民から「警備業のおかげで心強い」といった声が協会に電話で寄せられるなど一定の効果があることから、昨年の6路線6台から拡大した。

また、機械警備業務に従事する会員3社9台の車両に「11月1日は警備の日」、「子供安全パトロール中」と記載したマグネットシールを貼付。10月11日から11月1日までに延べ360人が業務を行った。

福井警協・江戸義朗専務理事は「1日だけでなく1か月にわたってPRすることで、より多くの人が『警備の日』に目を向ける。特に、求職中の人が警備員の仕事を選択肢に入れるきっかけになれば」と話した。