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クローズUP

SECURITY SHOW 20242024.03.01

警備会社3社が出展

「SECURITYSHOW2024」(主催=日本経済新聞社)が3月12日(火)から15日(金)までの4日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)東展示棟で開催される。

同展示会は国内最大規模のセキュリティー展示会として、最新の防犯関連機器やシステム、AIを活用したテクノロジーを一堂に集めて紹介する。1993年から都内で毎年開催されており今年で32回目となる。

展示会に出展する企業・団体数は110(2月28日現在)。警備会社はALSOK(東京都港区、栢木伊久二社長)、東京警備保障(東京都港区、北村喜伯代表取締役)、VOLLMONTホールディングス(東京都青梅市、望月武治社長)の3社が予定している。

展示内容の特長として、カメラ映像をAI解析するシステムが増えていることが挙げられる。KB―eye(山梨県昭和町、秋山一也・橘田孝一共同代表)は交通誘導警備で、異常行動・不審行動を検知するアジラ(東京都町田市、木村大介社長)は施設警備で、それぞれ最先端のシステムを紹介する。

来場者数は併催する8展示会と合わせて8万人を予想している。同時開催する「オンライン版SECURITYSHOW」は、2月27日から3月29日まで配信される。

特集ワイド 「最新の警備」発信2024.03.01

先進技術を一堂に展示

最新の警備機器やシステムを一堂に集め発信する「SECURITYSHOW2024」(主催=日本経済新聞社)が、3月12日(火)〜15日(金)、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。効率化を図りつつ警備の質を上げる先進技術は、今後の警備業界にとって必須だ。警備会社3社をはじめ、出展を予定している警備業関係各社の展示内容を紹介する。

ALSOK(東京都港区、栢木伊久二社長)は、安全・安心をキーワードに幅広い取り組みを紹介する。

メインとなる展示は2点。1点目は「常駐DX」と名付けられたDX装備した警備員だ。警備業では従来、犯罪抑止効果を狙った「見せる警備」を行ってきた。同社はデジタルデバイス装着や情報をデータ化するレポーティング機能の強化により、警備業務を可視化した「見える警備」を提供する。

2点目は「HOMEALSOKConnect」。24時間365日、家族と家を守るホームセキュリティーの最新版で、スマートフォンによる簡単操作が特長だ。スマホをかざすだけで警備の解除ができる。回線が不要で工事の手間と費用をかけず、コンパクトな機器は家の美観を損ねない。

他に太陽光発電所向けセキュリティー「ALSOK―G7太陽光セキュリティープラン」やIT機器のトラブルに警備員が対応する「ALSOKITレスキュー」、全国200人以上のパイロットが対応する「ドローン空撮サービス」などを展示する。

VOLLMONT(フォルモント)ホールディングス(東京都青梅市、望月武治代表取締役)は、片側交互通行誘導ロボットを搭載した専用車両「Comune+mover(コミューンプラスムーバー)を紹介する。センサーと画像認識技術を使って車両の片側交互通行を自動化。これまで対応が難しかったT字路交互通行現場での警備員1人による交通誘導警備を可能にした。ブースではVRゴーグルとコントローラーを使ってシステムを活用した交通誘導警備業務を体験できる。

センサーや通信技術を活用して工事現場全体の安全向上を図る「工事現場包括見守りシステム」も紹介する。

東京警備保障(東京都港区、北村喜伯代表取締役)は3回目の出展で、今回は「安全を未来へ警備の新しい時代を描く」がテーマ。労働集約型の警備から、人と機械が共存する警備への移行を提案する。

展示内容は大きく3点を予定している。「四足歩行ロボット」は、プログラミングした指定場所を自動で走行する「未来の巡回警備」を紹介。「AI機能搭載監視カメラ」は、人や車両など指定した対象の画像解析を行う。「ドローン活用広告」は、ドローンを使って広告やPR画像を撮影する同社の新たな業務を紹介し、ブースでは撮影した映像を放映する。

KB―eye(山梨県昭和町、秋山一也・橘田孝一共同代表)は、交通誘導警備や雑踏警備、駐車場警備などで使用できるAI警備システムのラインアップを展示。AIを活用した片側交互通行システム「KB―eyefor交通制御」の最新バージョンを初公開する。システムの機能や、既に導入されている各現場での稼働事例を報告する。

プロテック(広島県福山市、永井健三代表取締役)は、街頭防犯に特化した録画一体型防犯カメラ「あんん君」シリーズを展示する。

「安視ん君」は発売から16年目を迎え、全国の自治体や警察、企業に納入されてきた。機器保証は最長7年、フルメンテナンスサービス付き。機種によっては設置後、遠隔地からのデータ抜出仕様への機能拡張リニューアルが可能だ。

同社ネットワークカメラのFuLSupo(フルサポ)シリーズは予算に応じて運用の提案・対応を行っている。福祉・教育の現場で活用されているIoTセンサー「Osiyell(オシエール)」も紹介する。

DXで業務の省人化図る

警備業界は慢性的な人手不足が課題となっている。会場ではDX(デジタルトランスフォーメーション)で業務の省人化を図るシステムが展示される。

アジラ(東京都町田市、木村大介代表取締役CEO)は、特許取得の「違和感検知機能」を最大限に生かしたAI警備システム「アジラ」を紹介する。ブースではシステムが感知した内容をモニターに映し出す。システムはブース来場者をリアルタイムで“棒人間”として骨格推定し、行動検知を行う。

VAAK(東京都千代田区、田中遼代表取締役)は、カメラ映像を解析し異常を通知するAIサービス「VAAKEYE(バークアイ)」を紹介。ブースでは「キョロキョロする」「うずくまる」「飲料を飲む」などの行動を映像解析するデモンストレーションを行う。管制業務や警備現場での自動化を促進するシステムの展示もある。

エイセル(東京都千代田区、滝沢次郎社長)は、パソコンやスマートフォン、携帯電話を使って、警備員への業務指示から電子報告書までの一連の業務を行うことができる管制業務アプリ「AceConnect」を紹介。電子報告書は通話アプリ「LINE」を利用し手書きサインを入れることが可能だ。データを基に請求計算や勤怠管理の自動化、カスタマイズで会計システム・給与システムとの連携もできる。

AIK(東京都渋谷区、宮宗唯代表取締役)は、警備プラットフォーム「AIKorder」を紹介する。警備会社と発注者のマッチングをはじめ、クラウド化された契約書面や警備報告書を提供して業務効率化(ペーパーレス化)を支援する。

専門セミナーは9テーマ

会場内の特設ステージでは、4日間で9テーマの専門セミナーが開かれる。

日本防犯設備協会(東京都港区、片岡義篤代表理事)は「多発する凶悪な侵入強盗事件と住宅の防犯対策」の演題で講演。SNS上の闇バイトに応募して犯行に加担する集団の犯行が社会問題になっている。同協会の防犯設備士が犯罪の傾向と対策を提案する。(3月12日午後1時50分〜3時)

総合防犯士会(ASES・東京都港区、成田純一会長)は「あなたの事務所が狙われたら?」と題して実施。防犯対策の考え方を説明し認定を受けた「CP建物部品」の活用を呼び掛ける。過去の重要犯罪を分析し事務所の防犯対策レイアウト例を紹介する。(13日午後3時30分〜4時40分)

日本万引防止システム協会(JEAS・東京都新宿区、稲本義範会長)はディスカウント店のロス対策、ドラッグストアの万引防止機を使った広告例などを紹介。司会はJSS(東京都台東区、江尻健司社長)の林俊一執行役員東京統括部長が務める。(14日午後3時30分〜4時30分)