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クローズUP

青年部活動を活性化 12月に山形でサミット
東北地区連2021.07.01

東北地区警備業協会連合会(会長=氏家仁・宮城警協会長)は6月16日、仙台市内で6県の警協会長と専務理事による「通常総会」をウェブ配信を併用して開いた。東北地区の会長3人と全国警備業協会から中山泰男会長と黒木慶英専務理事、小澤祥一朗総務部次長が出席した。

中山会長は、全警協定時総会で報告した課題に取り組むための“たたき台”として作成したアクションプランに触れ、「警備業界が一丸となって迅速に実行して着実に成果をあげることが何より重要だ。将来を見据えた成長戦略であることから、先駆的な活動を続ける東北地区連、未来を担う青年部会の力をお借りしたい」と協力を求めた。

東北地区連・氏家会長は「コロナ禍により警備業を取り巻く環境は刻々と変化している。先人が作り上げた業界をさらに変革し将来語り継がれるよう信念を持ち続けることが大切だ。青年部の多様性を活かし果たすべき役割に期待したい。各県協会の専務理事は、豊富な知識と経験を協会運営に注ぎ、先導役となって加盟員の期待に応える協会へ発展させていただきたい」と、6県協会の団結を呼び掛けた。

議事審議ではアフターコロナを見据えた今年度の事業方針として「青年部活動の活性化による業界基盤の構造改革に向けた対策」、「警備員教育の原点である特別講習事業の活性化対策」を2本柱に挙げた。事業計画では、青年部会の組織力強化と活性化に向けた「第3回青年部サミット」を12月3日・4日、山形県内で開催することを報告。

青年部会の全国的な盛り上がりを図るための全警協への要望として、青年部活動・育成支援に向けた活動経費支援、全警協主催「全国青年部会長・女性部会長会議」を各地区連の事務局設置県での持ち回り開催、4年に一度の祭典的要素を取り入れた全国大会「青年部会フェスティバル」の開催、青年部会の士気高揚を目的とした表彰制度創設などを求めた。

「デジタル化」「災害協定」現状と課題を報告
九州地区連2021.07.01

九州地区警備業協会連合会(会長=折田康徳・福岡警協会長)は6月21日、福岡市内で定時総会を開催した。九州・沖縄地区の会長8人と、全国警備業協会の黒木慶英専務理事、小澤祥一朗総務部次長が出席した。

9日の全警協総会で報告された、基本問題諮問委員会(成長戦略を検討する委員会)が取りまとめた「全警協アクションプラン(案)」について意見が交わされた。

同アクションプランでは警備業を取り巻く環境を踏まえ5つのテーマを設定。テーマごとに短期・中長期の取り組みを示した。折田地区連会長も委員として諮問委に参画。外国人雇用の作業部会長として報告書の取りまとめに当たった。

地区連総会では5テーマのうち、備え付け簿冊のデータ化など「各社のデジタル化」、協会と加盟社との連絡法など「協会のデジタル化」、各県警協が締結している「災害協定」について各県会長が現状と課題を報告した。

「各社のデジタル化」については▽小規模会員ではデジタル環境が未整備。事務担当者も一定化していない場合もある(鹿児島)▽一部会員は書面をデータ化しているが、県警の立入検査ではプリントアウトして対応(福岡、大分、沖縄)など――企業間で取り組みに大きな開きがあることが判明した。

「協会のデジタル化」については▽会員への連絡・情報の発信や受信は主にメール。事務担当者が不在の会員ではメールの長期未確認もある。ファックスが確実な伝達法(鹿児島、宮崎)▽3年前までは全てファックス。現在は主にメールとしホームページも活用(熊本)▽枚数の少ないものはファックス、枚数が多いものや重要な文書は郵送やメール便(佐賀、長崎)――などメールへ移行しつつも、依然ファックスが中心的な通信手段となっていることが浮き彫りとなった。

「災害協定」については、各県ともに県警や県と災害協定や防疫協定を締結。費用負担については各県で対応が分かれていた。

eラーニング説明会8月、鹿児島で開催

全警協が10月から運用を始める「eラーニング」については、鹿児島警協が積極的に活用していく意向を表明。8月に全警協担当者を招き加盟社への説明会を行う。他の協会からは「同時期に説明会を開催したい」などの意見も寄せられた。

特集ワイド 8警協の新任専務理事2021.07.01

8都県警備業協会で新たな専務理事が就任した。警協の“要(かなめ)”として、教育事業をはじめとする協会運営と、警備業界が抱える諸課題の克服に向けて取り組みを進める8人の新任専務理事に抱負を聞いた(順不同、敬称略)。全国警備業協会の定時総会で専務理事に就任した黒木慶英氏からは「歓迎メッセージ」が寄せられた。

全警協・黒木慶英専務理事
連携を密に一丸で

全国の新任専務理事の皆さま方におかれましては、新型コロナウイルス感染症拡大といった厳しい情勢下の中、専務理事という要職に就任され、おめでとうございます。私自身も、本年6月9日の全警協定時総会において全国警備業協会の専務理事に就任し、大任に身の引き締まる思いです。

警備業を取り巻く情勢をみますと、新型コロナ対策への対応に加え、警備員不足の深刻化に対応するための警備業者の経営基盤の強化方策、警備員の労働環境の整備ならびに労災事故防止対策、さらに技術革新などによる環境の変化への対応等々、危機意識を持って取り組まなければならない課題が山積しています。

これら諸課題を一つひとつ解決していくためには、全警協と都道府県協会が連携を密にしながら一丸となって取り組んでいくことが、何よりも重要であります。

こうした中で、皆さま方におかれましては、各協会の立場で中心となって各種事業を着実に実行していくために必要不可欠な存在であります。この業界に入った縁を大切にしながら、私ども全警協とともに手を携え、警備業の健全な発展に寄与していただくことを切に願っております。

皆さま方の今後ますますのご発展とご健勝を祈念して、私からの歓迎の挨拶とさせていただきます。

東京警協・衣川淳一専務理事
社会公共の安全に寄与

◆警視庁では主として警備部門で仕事をしてきた。各種警備において警備業関係者と緊密に連携を図りながら警備を実施し、警備業の著しい発展と、それに伴う高度化・専門化というものを実感してきた。また、厳寒酷暑の中、毅然として職務に従事する警備員の凜々(りり)しい姿を頼もしく感じてきた。今後は、警備業界の一員として、引き続き、社会公共の安全に寄与できることを誇りに、警備業の更なる発展のために努力してまいりたい。

栃木警協・坪山喜久夫専務理事
より働きがいのある業界に

◆警備業は、この半世紀、安全・安心なサービスを社会に提供し、ユーザーの満足と信頼を獲得して生活安全産業として定着した。高い倫理性に基づいた企業行動が求められ、その礎となる警備員の質の向上は、特別講習講師をはじめとした熱意あふれる教育事業にあると感じた。

人材不足や高齢化など多くの課題を抱えるが、より働きがいのある魅力的な業界にするため、熱い心で協会活動に取り組んでいきたい。

新潟警協・高橋信之専務理事
地位向上へ専心努力

◆現場で働く警備員は、暑さ寒さが厳しくとも、豪雨・暴風の悪天候や感染リスクのある中でも、国民生活の安全と安心を司る「エッセンシャルワーカー」として、その社会的使命を果たすため、日夜、一生懸命に頑張っている。警備業の社会的地位が更に向上し、警備員がより良い環境で仕事ができるように、会員の皆さまとともに取り組み、警備業と協会の今まで以上の発展に向けて微力ながら専心努力してまいりたい。

滋賀警協・小林孝行専務理事
常に会員ファーストで

◆コロナ禍において日常生活に多大な制限がかかる中、当協会が実施している各種講習も例外ではなく、受講者の人数制限などで会員各社にご迷惑をかけている現状が続いている。

そんな状況下で協会として「会員の皆さんに何ができるか」「今、何が必要か」を考え、協会員になっていてよかったと思ってもらえるよう、常に会員ファーストで業務にあたり、会員の皆さまに頼られる存在となれるよう頑張りたい。

山口警協・中野民雄専務理事
知恵を出し合い全力

◆県警在職中、約30年にわたり生活安全部門に在籍しており、少なからず警備業に携わった経験もある。改めて、コロナ禍における困難な状況下においても地道に奮闘し、更に新たな改革を試みる警備業界の積極的な姿を見て頭が下がる思いである。

さまざまな課題を一つひとつクリアしながら突き進む警備業界の発展のため、常に会員の皆さまと知恵を出し合い、汗を流しながら全力で取り組んでいきたい。

佐賀警協・堺善治専務理事
業界発展に教育は不可欠

◆警備業界を発展させていくうえで必要不可欠なものが警備員教育ではないかと感じている。

警備業界は慢性的な人手不足をはじめ多くの課題を抱えており、未だ終息の兆しが見えないコロナ禍の社会が、業界を取り巻く環境に多大な影響を及ぼしている。こうした状況のもと、改めて専務理事の責任の重さを痛感している。今後は自己研さんに努めつつ、警備業の健全な発展のために鋭意努力していきたい。

大分警協・瀬々義浩専務理事
円滑な協会運営に尽力

◆警備業は、警察と同様に県民の生命・身体・財産を守ってくれる頼もしい存在でなければなれないが、近年では人手不足や賃金格差などの課題に加えてコロナ禍で多大な影響を受け、業界を取り巻く環境は日々厳しさを増している。

そうした中にあって専務理事として重責を任され、これまでの警察人生の経験を活かし、自己研さんに努め、微力ながら協会の円滑な運営、より一層の業界発展のため尽力貢献したい。

鹿児島警協・仙名節男専務理事
時代に対応する発想

◆厳しい情勢下にある警備業ではあるが、事前講習で初めて見た機敏で気迫あふれる若い講師たちの実演講義や真剣な眼差しの受講者からは、何かをやってくれるという熱意が伝わってきた。協会としてこれに応えるべき使命と責任を強く感じると同時に、これまで蓄積された実績を尊重しながらも時代要請に敏感に対応する勇気ある発想も必要ではなかろうか。まずは、さまざまな意見を聴くことから始め、微力ながら努力したい。