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熱中症対策の徹底2025.06.11

埼玉労働局が要請

埼玉労働局(さいたま市中央区、片淵仁文局長)は5月30日、埼玉県警備業協会(炭谷勝会長)など県内の事業者団体に「職場での熱中症予防対策の徹底」を要請した。

局内で行われた要請式には埼玉警協から岩根忠専務理事が出席。県建設業協会、県ビルメンナンス協会など計11団体が出席した。

要請に先立ち同局労働基準部健康安全課の担当官が、6月1日施行の熱中症対策を強化した改正労働安全衛生規則について説明。改正の意図や事業者の具体的な取り組みを解説した。

要請式では、片淵局長自ら各団体の出席者に要請書を手渡して熱中症予防へ向けた取り組みの徹底を求めた。

要請内容は▽改正規則に基づく重篤化防止のための「報告体制の整備」と「異常時の対応手順の作成」▽暑さ指数(WBGT値)の測定と同値に応じた予防対策の実施▽水分・塩分の定期的な摂取と巡視などによる摂取状況の確認▽熱中症発症リスクの高い人に対する配置換えの検討――など。

同局による要請は今回で3回目。要請以降、県内職場では熱中症死亡者ゼロを継続している。

愛知・金子氏 静岡・池端氏2025.06.11

2025 警協新会長

愛知警協

小塚喜城会長(コアズ)が退任、副会長の金子慶太郎氏(セクダム)が新会長に就任した。

小塚前会長は4期8年間の任期を振り返り、「南海トラフ地震に備え、愛知県知事と有償の災害時支援協定を結べたことは協会としても誇れることだ」と成果を強調した。

金子新会長は、小塚前会長のこれまでの取り組みをねぎらうとともに、「(警備業は)空前の人手不足、急激な労務費上昇、厳しい労働規制、一向に進まない価格転嫁の“四重苦”にある。協会がしっかり活動を行い、会員の皆さんに良い情報を提供して経営の役に立たなければいけない。(会長として)重い責務を背負ったが、皆さんのために尽くしていく」と決意を述べた。

静岡警協

2期4年間務めた立川勝彦会長(静岡警備保障)が退任し、副会長の池端常雄氏(ティア警備)が新会長に就任した。

立川前会長は「災害への備え、警備料金、デジタル化など喫緊の諸課題に取り組むことは、警備業の社会的な認知度と地位の向上、明るい未来につながると信じている」とあいさつした。

池端新会長は「協会活動に参加すると、さまざまな情報を得られるなど社員のためになる。積極的に参加してメリットを感じていただきたい。人手不足が続く中、適正料金を確保して警備員に還元し、より良い会社運営につなげてほしい」と呼び掛けた。

総会に先立ち、静岡県警察・津田隆好本部長は立川氏に「警備業功労者表彰」として感謝状を手渡した。

滋賀警協

青年部会の設置に向けて準備委員会を立ち上げ、活動方針などを検討してきた。6月19日に青年部会の設立総会を予定している。

井上雅裕会長(新大阪警備保障)は、秋に県内で開催される国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」について、「慢性的な人手不足の中、準備に悩む会員も多いと思う」と述べた。

少子高齢化が進み、多くの業種でロボットなどの活用が広がる可能性を指摘。業務の効率化につながる「デジタル化」対応の機器やスキル習得の必要性を指摘した。

また、警備業の広報として、全警協による動画「静かなヒーロー」、書籍「警備業のひみつ」を挙げて周知を呼び掛けた。

片岡直公氏が逝去2025.06.11

「全日警」創業者

全日警(東京都中央区、片岡由文代表取締役社長)の創業者で同社社長、会長、東京都警備業協会会長、全国警備業協会会長を歴任した片岡直公(かたおか・なおきみ)さんが5月23日死去した。88歳だった。葬儀は故人の遺志により家族葬で執り行った。同社総務部によれば後日、お別れの会を開催する。

片岡氏は1965年に全日警創業。翌66年に法人として設立、代表取締役社長に就任した。

70年開催の「大阪万国博覧会」の警備をはじめ、わが国主要インフラや大型イベントの警備を行い、同社発展の基礎を築いた。

83年に東京都警備業協会会長、2002年には初代会長を務めた故飯田亮氏(セコム創業者)の後を受け全国警備業協会会長に就任。06年5月までの2期務め、その後は顧問に就いた。全警協では02年日韓共同開催の「FIFAワールドカップ」などの成功に会長として尽力した。

11年に全日警代表取締役会長に就任。同年「平成23年秋の叙勲」で「旭日中綬章」を警備業で初めて受章した。

幅広い交友関係はつとに有名で、政界やスポーツ、芸能などさまざまな分野で多くの人から慕われた。

地域経済の活性化にも大きく寄与。故郷・千葉県市川市の商工会議所会頭・名誉会頭として長年にわたり地域産業の振興に努め、24年に同市から「名誉市民」の称号が贈られた。