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クローズUP

トスネット創立40周年で式典2016.5.1

社会貢献コンサートも

トスネット(仙台市、氏家仁社長)は4月23日、仙台市内で「創立40周年記念式典」を開催した。

同社は1977(昭和52)年に現会長の佐藤康廣氏が創業。“誠実・感謝・奉仕”を社是として“地域密着”を基本方針に業容の拡大を図り、2000年、日本証券業協会(現ジャスダック市場)に株式を店頭上場した。現在、グループ会社17社、3000人を超える警備員を有する「トスネットグループ」を形成している。

佐藤会長と氏家社長は挨拶の中で苦難の道のりを振り返り、同社の全関係者・社員とその家族に対し深く感謝の意を表し、グループシナジーによる更なる発展を目指したいと述べた。

記念式典終了後、隣接するホールで「創立40周年記念トスネットコンサート」が、約2000人の来場者を集めて開催された。集まった義援金は熊本地震の被災支援に寄付される。

トスネットグループの40年2016.5.1

地域と共に歩む

“スマイル&セキュリティー”をキャッチフレーズに掲げ、東北エリアを中心に発展を続けるトスネット(仙台市、氏家仁社長)。グループ17社で売上高97億円、1都1道16県に71の営業拠点を配すまでに成長を遂げた。その40年の歩みを振り返ると、地域と共に歩む同社の経営姿勢があった。

セコム創業者・飯田亮取締役最高顧問からの祝花が会場に飾られ、「今までのご功績に敬意を表すとともに、今後の更なるご繁栄をお祈りいたします」との祝電が読み上げられた。

表彰式では、特別功労表彰11人、永年勤続表彰30年3人、同20年14人、同10年82人と合計110人の社員が表彰された(表参照)。受賞者全員の名前が読み上げられ、代表者に氏家社長から表彰状が手渡された。

「トスネット40周年の歩み」と題したスライドが上映され、同社の歴史が紹介された。仙台市で社員12人によりスタートし、草創期に東北各県に営業拠点を作り、マンパワーを活かして発展を遂げていった。

警備実績として1998年「長野オリンピック冬季競技大会」警備がある。全国で11社、東北・北海道の警備会社で唯一選ばれ、オリンピック3競技会場(フリースタイルスキー、ボブスレー・リュージュ、バイアスロン)とパラリンピック会場を警備した。東日本大震災発生時には、仙台市内の本社が被災しながら災害復旧工事や被災地の治安維持に全力で対応した。

地域に密着した営業を図るため、「トスネット北東北」「同南東北」「同上信越」「同首都圏」の4社を設立し、2014年に分割移管した。

いちよし証券・武樋政司取締役執行役会長の祝辞「トスネットが株式公開する際に、当社は主幹事証券会社として“へその緒を切る”役目をした。以来、佐藤会長の人柄に魅かれており、今後も尽力させてほしい」

宮城警協・千葉英明会長の祝辞「“安全と水はタダ”という警備への理解を得にくい時代に、安全安心を提供する新しいニーズの事業を立ち上げ、成長させたことに敬意を表したい」

コンサート開催で、熊本被災支援

式典後に「創立40周年記念トスネットコンサート」が開かれた。同社創立30周年を機に地域への社会貢献活動として始められたチャリティーイベントだ。5回目までは交通遺児を対象に寄付を行っていたが、東日本大震災以降は被災地復興支援に寄付してきた。今回第9回は熊本地震の被災支援に充てられる。

抽選で選ばれた約2000人の来場者の中には、震災復興グループ「きぼう」を通じて選ばれた東日本大震災の被災者500人が含まれていた。ホール入口には佐藤会長、氏家社長をはじめ同社幹部が並び、来場者を出迎えた。入場は無料とし、準備したチャリティーボックスに義援金を募った。

コンサートには地元出身者を中心とした実力派歌手5人が出演し、軽妙な語りを交え、数々のレパートリーが披露された。第2部は地元の管弦楽団とのコラボレーションで、簡素な演出ながら観客の心を和ませ、優雅で気品漂う時間を届けた。最後に被災地の復興応援歌“花は咲く”を、出演者・来場者全員で斉唱した。出演者はさとう宗幸、かいやま由起、ささき絢子、早苗ネネ、マリアの各氏と仙台フィルハーモニー管弦楽団。