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クローズUP

各地で総会 山積する課題、対応待ったなし2019.6.11

東京警協

新会長に鎌田氏

2017年から協会運営に当たった中山泰男会長(セコム)が退任し、新会長に鎌田伸一郎副会長(セントラル警備保障)が就任した。中山会長は顧問に就任する。

鎌田新会長は「東京五輪開催がいよいよ来年に迫った。警備業は大会の安全対策を担う大きな役割を課せられる。力を合わせて五輪警備を成功させ、東京が世界一安全な都市であることとともに、日本の警備業の力を国内外にアピールしよう」と呼び掛けた。

中山会長は「この2年間は“会員ファースト”を心掛けて協会を運営してきた。会員が高い志を持ち、無償で汗を流して協力してくれた結果、東京しごと財団と協力した人材力支援事業や警備技能デモンストレーションといった成果を残すことができた」と述べた。

今年度の主な事業活動は五輪に向けた人材確保とスキルアップ支援や、特殊詐欺被害防止への協力など。

新役員は次の通り(敬称略)。【会長】鎌田伸一郎 66歳。千葉県出身。2009年JR東日本常務取締役、12年セントラル警備保障社長、18年会長就任。17年から協会副会長。【副会長】布施達朗(セコム)【理事】大谷啓(ALSOKビルサービス)、藤代正司(日本通運)

山梨警協

幡野氏が新会長に

眞壁昌三会長(セコム山梨)は「適正取引のための自主行動計画が浸透、会員各社で賃金は上昇傾向にある。しかし警備員不足は依然として厳しい。東京2020大会では、当県が自転車ロードレースのコースとなり、県民の警備業への期待と注目が集まる。熱中症対策を万全に警備員教育に尽力し、質の高い警備を実施してほしい」とあいさつした。

眞壁会長が自社定年退職に伴う辞任から役員改選が行われ、新会長に幡野三好氏(ケイビイワイ)が選任された。

幡野新会長は「会員各社の協力を得て、協会がさらに発展するよう頑張りたい」と決意表明した。

新役員は次の通り(敬称略)。【会長】幡野三好70歳。精密機器製造業勤務を経て1996年6月ケイビイワイ設立、専務取締役に就任。97年、代表取締役。2018年、同社会長。同年より協会理事。【副会長】田中慶一(セコム山梨)【監事】古屋雄司(山梨ジャパンパトロール警備)

岐阜警協

児童の見守りを

幾田弘文会長(セキュリティー)は、開会あいさつで「話は変わりますが、皆さんも心を痛められていることでしょう」と前置きして、川崎市多摩区での小学校児童ら20人が殺傷された事件に言及した。

「悲惨極まりない事件は一昨日(5月28日)に発生しました。私の会社の近くには三里小学校があり、多くの児童が通学する姿を目にします。昨日早朝、管理職員2名と警備服に着替えて、街頭で子供さんたちに声を掛けました。〈おはようございます!〉と大きな声を返す児童たちの笑顔は、胸に迫るものがあったのです」。

幾田会長は続けた。「会員の皆さんも社内に席を置く役職員と語らって、たとえ30分でもいいです。会社の校区内にある小学校近辺で子供たちの登下校を見守るボランティア活動をお願いしたい。この手の事犯は“連鎖”する可能性があるのです」。

果たせるかな、幾田氏の予感は当たった。直後にあった元農水事務次官の長男殺害事件だ。長男は川崎の事件を連想したのか、元次官は「(長男が隣接する小学校の)児童を殺すと言われ犯行に及んだ」と供述していると報道された。幾田氏と社員の見守りは、夏休み前まで続けるそうだ。

来賓として出席した岐阜県警の佐名健太・生活安全部長は「児童の登下校を見守る活動は心強い限りです。県警では『ながら見守り運動』の登録者を募集中です。警備業の皆さんには、業務をこなしながら、通学路に不審者がいないかなど、各種防犯活動に寄与していただきたい」と謝辞を述べ協力を呼び掛けた。

皇居で天皇陛下に拝謁2019.6.11

叙勲伝達式

「令和元年春の叙勲」で旭日小綬章を受章した若林清氏(70、大阪警協会長)と旭日双光章を受章した上拾石秀一氏(73、鹿児島警協会長)は5月29日、都内で行われた「叙勲伝達式」に出席した。

勲記と勲章を伝達された両氏は、皇居に移動し天皇陛下に拝謁した。

上拾石氏の言葉

叙勲伝達式の中で自身の名前を呼ばれたとき、身が引き締まる想いでした。天皇陛下に拝謁し、お言葉を頂戴したときの緊張感は生涯の財産となり、業界への恩返しを固く誓いました。

若林氏の言葉

叙勲伝達式は厳粛なものでした。皇居で天皇陛下に拝謁を賜わりお祝いのお言葉を頂きました。これまでに経験がないほどの感動を覚えました。