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クローズUP

高校生が社員と対話2025.12.01

ALSOK神奈川

高校生が「仕事と人生」をテーマに社員と対話――。ALSOK神奈川(横浜市西区、池田紀之社長)の本社内で11月11日、神奈川県立藤沢総合高校(藤沢市、松﨑剛校長)の授業の一環として、生徒による社員インタビューが行われた。

題して「まるっと会社を解剖! 組織人インタビュー」。1年生の必修科目「産業社会と人間」で、働くことの意義を学び将来を考えることや探究心の育成を目的に毎年行われる。同社は昨年から授業に協力、警備業の認知度アップを踏まえて高校生と交流を図った。

生徒から事前に寄せられた質問は「警備はどのような仕事内容ですか」「人を守る責任と難しさとは」「この職業を選んだ決め手を教えて下さい」など。社員は丁寧に答えた上で、職業をめぐる意見交換を行った。

生徒からは、警備員のイメージについて「ATMなどで見かけると頼もしい。強さが求められる仕事だと思う」「責任が重そう」「危険なこともあるのでは」などの意見があった。

8人の社員は、それぞれ経験や職業観について語った。

生徒は熱心にノートをとり、後日発表する資料を作成していた。また、社員から生徒に「お父さんと話す時に、盛り上がる話題はありますか」などの“逆質問”もあって和やかに話がはずんだ。同社は2026年1月に同校で防護術やAEDなどの「防犯教室」を予定している。

社員の回答

<<藤沢総合高校の生徒から質問を受け、ALSOK神奈川の社員は次のように答えた>>

▽業務に携わる中で、警備業は人には見えない部分で細かい努力を積み重ね、その一つひとつを深く探求していくことで、事件事故の防止につながったことを実感しました。今、皆さんが興味を持っているものを深く探求することで、将来どの職業を選んでも役立つかと思います。(警備部・佐藤正臣部長代理)

▽警備業はサービス業に分類されます。安全安心の確立に加えて、施設などを利用するお客さまに快適さを感じてもらう視点も必要。多様性の時代を迎えて、女性も活躍している職業です。研修では新人を育てる喜びと責任があり、教える方法を常に工夫しています。(総務部・曽原憲一次長)

▽皆さんがイベントを楽しむ時に、雑踏事故の防止は欠かせません。そのために国家資格を取得した警備員を配置しています。警備員はさまざまな経験を積み資格を取得して安全・安心を確保し、日々スキルアップできる職業です。こうして私生活においても充実した毎日を過ごせることに感謝しています。(警備部・綿貫勇介運用管理課長)

▽営業では言葉が大切。国語力を高めて、言葉遣いやメールなどの文書作成能力を磨くには読書の習慣が効果的と思います。(営業部・佐藤貴則主任、小林志温さん)

▽研修を通じて同期が一致協力する雰囲気が高まりました。自分の専門分野を生かしたグループ会社への出向経験を通じて視野が広がり成長につながるものです。(総務部・長田もも子課長代理、佐藤真優さん)

▽人事課は福利厚生に関わって、社員の皆さんに一つひとつの事柄を伝えます。やりがいある仕事です。(総務部・木村晃一郎課長代理)

鳥取警協 青年部会スタート2025.12.01

「職業イメージアップ急ごう」

鳥取県警備業協会(藤田泰央会長)は青年部会を設立し、10月3日に初の会議を米子市内で開催した。

設立は8月1日で、部会長以下9人でスタート。初代部会長に荻野博史氏(ケイビ)、副部会長に礒江和也氏(アイガード)、種田崇志氏(中国警備保障)がそれぞれ就いた。山本宏幸副会長(鳥取警備保障)が青年部会担当役員を務める。

協会加盟会社の次代を担う後継者・経営幹部を育成し、各加盟会社と協会の発展、警備業全体の発展に寄与することを目的に次の活動を行う。

(1)警備業発展のための調査・研究(2)経営幹部として必要と認める研修・視察(3)部会員相互の交流会(4)その他青年部会の目的を達成するために必要な活動。

部会員の資格は経営者、後継者、それに準ずる者、または将来の経営幹部として研究に取り組む意欲のある者で構成する。

荻野部会長は抱負を次のように話している。

「警備業の発展と職業イメージアップに向けて、部会員が結束して取り組みたい。職業イメージの向上を図ることは、喫緊の課題である人材確保に向けて急務と考えています。初の会議では、部会員一同から『青年部活動を盛り上げていきたい』などの力強い言葉がありました。AIをはじめ最新技術の導入・活用に向けた取り組みなど業界の課題が多い中、一致協力して活動を進めていきます」。

特集ワイド 年末年始「ゼロ災」2025.12.01

転倒防止、安全運転の徹底を

2025年も師走を迎え、「年末年始無災害運動」(主唱者=中央労働災害防止協会、後援=厚生労働省)がスタートした。労災事故で最多を占める「転倒」の防止をテーマに、北海道警備業協会は研修会を行った。来春には高齢者の労災防止対策が事業者の「努力義務」となる。安心して働くことできる職場づくりの重要課題「ゼロ災」(無災害)に向けて、取り組み強化が求められている。

中央労働災害防止協会(中災防・東京都港区、竹腰徹理事長)の「年末年始無災害運動」は、12月1日から2026年1月15日にかけて行われる。働く人が周囲の仲間と声を掛け合って無災害で1年を締めくくり、明るい新年を迎えることができるよう、事業場の取り組み促進を図って55回目を数える。

今回の標語は「『年末』感謝の総点検 『年始』も笑顔で 無事故の発進」。

同運動では、事業場に対し▽経営トップによる安全衛生方針の決意表明▽KY(危険予知)活動による対策の再徹底▽安全保護具、安全標識の点検、整備、更新▽交通労働災害防止対策の推進▽過重労働をしない・させない▽高年齢労働者を含めた身体機能の維持向上のための健康づくり▽職場のハラスメント防止につながる取り組み推進――などを求めている。

転倒災害の防止に向けては、チェック項目を示して現場ごとの確認を呼び掛けている。

師走を迎え、日の入りはさらに早まり交通量も増える。交通事故は12月に多発することから、同運動では「冬季の安全運転」として次のように注意喚起している。

▽目的地方面の降雪などの気象情報を収集し、タイヤの摩耗状態、燃料の補給、タイヤチェーンの使い方などを事前に確認しておく▽急ハンドル、急ブレーキ、急発進など「急」のつく運転はスリップの原因になるので避ける▽橋の上、日の当たらない道路は凍結しやすいので徐行▽車間距離の十分な確保――など。

慌ただしい師走は疲労が蓄積する上に、体が冷えて体調を崩しやすい。同運動では健康管理として「体を温める」「睡眠時間をしっかり確保」「バランス良い食事などに留意して免疫機能を高める」とともに体調の悪い時は無理をしないよう呼び掛けている。

厚生労働省のまとめ(速報)によると、今年1〜9月に発生した労働災害において警備業の死亡者数は16人、休業4日以上の死傷者数は1582人。ともに前年同期を上回っており、憂慮すべき状況にある。

これから年度末にかけては公共工事なども増え、交通誘導警備は繁忙期が続く。現場の警備員と経営幹部が一体となって「ゼロ災」を果たさなければならない。

〝足元が原因〟の労災防ごう

北海道警備業協会(長尾昭会長)は11月6日、「警備業労働安全衛生大会・研修会」を札幌市内で開催した。

長尾会長は「警備業は質の高いサービスを提供して社会の期待に応えるとともに、事故の当事者とならないよう労働災害の発生ゼロを目指して信頼を獲得することが重要です」とあいさつした。

研修会では「職場における高齢者の転倒・腰痛予防対策について」と題し、北海道産業保健総合支援センター産業相談員で介護老人保健施設ふらのリハビリテーション科の科長・千葉恒氏が講演を行った。

高齢労働者の割合が増加する中、「転倒」「墜落・転落」など“足元が原因”の労働災害が全体の4割以上を占めることや、50歳以上の転倒は50歳未満の約2倍にのぼることを指摘。50歳以上の従業員は筋力、バランス能力、敏捷性のチェックなど体力測定を行うことで「現在の身体機能を認識して、自分の転倒リスクを知ることが大切」と述べた。

体力チェックの方法は▽突発的な事態に対する体の反応は素早いか▽歩行中、小さな段差に足を引っ掛けた時、すぐに次の足が出るか▽目を閉じて片足でどれくらい立てますか(10秒以内、20秒、40秒、1分以上)――などだ。

「働く人の転倒防止には作業環境も重要」と強調。▽通路の段差を可能な限り解消▽通路など作業場所の明るさを確保▽防滑靴の利用――を呼び掛けた。

さらに、腰痛の予防についても解説。「日頃の立つ姿勢が大事で、喫煙・肥満・睡眠不足などの生活習慣は腰痛リスクにつながる」と指摘。腰痛は、休み明けの午前中に発生しやすいことから「始業前の体操」を促した。

研修会に先立つ労働安全衛生大会では、北海道労働局労働基準部・那須眞人安全課長は警備業の労災防止について、北海道開発局建設部道路維持課・横山朋紀課長補佐は除排雪作業の事故事例などについて、それぞれ講話を行った。

労働災害防止に関するコンクールの受賞者を表彰。北陽警備保障・三澤秀昭常務取締役は、参加者を代表して「安全宣言」を行った。

高齢警備員の安全対策急げ

高年齢者に対する労働災害防止対策は、労働安全衛生法の改正を受け2026年4月から事業者の「努力義務」となる。厚労省は有識者による検討会を設置、指針づくりを進めている。

警備業の概況(2024年末)によると警備員58万7848人のうち60歳以上は27万6030人で約47%を占める。改正法の施行を控え、高年齢者が今まで以上に安全に活躍することのできる環境整備を進めることは喫緊の課題だ。

全国警備業協会は「警備業高齢者の活躍に向けたガイドライン」を作成、ウェブで公開している。これは「60歳以降も警備業で働きたい人たちが長く活躍できる職場づくり」に向けて6つの指針をとりまとめたもの。

指針のうち「高齢者を意識した健康管理の強化」では「職場でのコミュニケーションを通じた健康状態の把握の強化」などを呼び掛ける。

「高齢者が安全かつ安心して働ける環境の整備」の指針では「安全衛生教育マニュアルの活用」「KY活動」「ヒヤリ・ハット情報を共有して危険回避に努めること」などを示している。

加齢に伴って、目や反射神経など身体機能が低下することは避けられない。しかし、ガイドラインや各種マニュアルなどを活用して安全衛生教育の一層の充実を図るとともに、進化している安全衛生用品を積極的に活用して、労働災害事故の抑止につなげることが求められている。