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全警協「労務費基準」全国に通知2026.01.21

「新制度の実効性確保を」

全国警備業協会(村井豪会長)は1月16日、都道府県警備業協会に「労務費に関する基準」(標準労務費)についての文書を通知した。

警察庁は12月9日、国土交通省に建設業団体の交通誘導警備員への適正労務費確保と、これを原資とした適正賃金支払いの実効性確保の徹底を求めた。

続く12月23日、同庁は全警協に警備業への新たな制度「労務費に関する基準(標準労務費)」の周知と交通誘導警備員への適正賃金支払いを求めた。

全警協の都道府県協会への通知はこれらを受けたもの。労務費基準の詳細や全国の標準労務費、警察庁が国交省を介して建設業に交通誘導警備員の適正賃金支払いの原資となる適正労務費確保を求めたことなどを文書で周知し、新制度の実効性確保を目指すのが目的だ。

通知の中で全警協は、1月29日午後2時から、警察庁や国交省の担当官、全警協理事(岡山警協会長)の松尾浩三氏を講師に、労務費に関する基準(標準労務費)をテーマとした「ウェブセミナー」を開催することも明らかにした。

一方、警察庁は警備業に対し、1月1日施行の中小受託取引適正化法(取適法、旧・下請法)に基づき指導・助言を行い、警備業者間での適正労務費確保を図る。

初詣客の安全守る2026.01.21

コトナ AI警備システム活用

コトナ(京都市東山区、大島伸二社長)は、新年を迎え初詣客でにぎわう八坂神社(京都市東山区)でAI雑踏検知システムを使用して警備を行った。

昨年に続いて同システムを活用。エリア内に設置した複数のAIカメラが「群衆の流動や密度」を検知、密度が急上昇する地点があると、警備員が装着するウェアラブル端末に情報が送られる仕組みだ。警備員は、事故やトラブルの未然防止に努めた。

昨年よりもサイズが大きく解像度の高い「LEDパネル」も活用した。外国人観光客に対応して、「GO」「STOP」「皆さまの安全のためご協力をお願いします Please cooperate for everyone’s safety」など日本語と英語、アニメーションも交えて広報した。

警備員は、伝統行事「をけら詣り」が行われる大晦日の午後10時から配置に就き、境内や東大路通などで通行規制を行った。雑踏事故防止に万全を期して大晦日の午後11時から年明けの午前0時までは境内全域を立入禁止とし、初詣客には四条通で待機してもらうよう呼び掛けた。

同社の大島史朗本部長は「警備員とAIシステム、資機材の融合によって初詣の安全安心を守りました。今後も一層の教育と技術活用を通じ、より高度な雑踏警備を提供していきたい」と述べた。

スタジアムで観客誘導2026.01.21

ニットー テロ対処訓練に参加

官民連携によるテロ対処訓練が12月19日、広島市中区のサッカースタジアム「エディオンピースウイング広島」で行われた。同施設の雑踏警備を手掛けるニットー(広島市中区、馬野恭彰社長)の警備員10人が参加した。

訓練は“Jリーグ開催時にサリンを散布する”との脅迫メールが公共機関に送られ、試合中の施設内で異臭が発生し人が倒れた――と想定。警備員は、倒れている観客を発見し無線で警備本部に一報、同本部を通じ110番通報。負傷者を安全な場所に誘導した後、駆けつけた警察官とともに規制線を張り、被害の拡大防止に努めた。他の警備員はサンフレッチェ広島の職員と連携、観客を安全な場所へ誘導した。

消防隊員は異臭の原因が硫化水素であることを確認、負傷者に除染を行った。機動隊員は化学防護服を着用、トイレ内にあったペットボトルを収納容器に入れて運び出した後、消防による除染を受けた。

広島中央警察署・大木晋署長は講評で、有事の際、発見・通報などの初動を担う警備員に対し「迅速に判断して、多くの観客に落ち着いて避難してもらえることが重要になる」と述べ、一層の連携を訴えた。

訓練には、県警察警備部危機管理課、機動隊、広島中央警察署、サンフレッチェ広島、広島市消防局、広島市中消防署などが参加。広島東洋カープ、行政機関などの関係者が見学した。広島県警備業協会(村本尚之会長)からは、警備業務中に事案が発生した場合の参考とするため花本一宏事務局長が視察した。

ALSOK群馬 嬬恋村と災害時協定2026.01.21

避難所の警備と運営支援

ALSOK群馬(前橋市、浦友治社長)は12月22日、嬬恋村(熊川栄村長)と「災害時における避難所等の安全確保等に関する協定」を締結した。

協定の主な内容は(1)村が運営する避難所等の警備及び運営支援(2)災害物資の集積・配送拠点の警備(3)災害時にALSOK所有の無人航空機を活用した被災状況等の情報提供――など。

同村は、夏秋キャベツの出荷量が日本一。2019年10月12日の「東日本台風」で甚大な被害を受けた後、同日を「嬬恋村防災の日」と定め村内インフラの強靭化と村民の防災意識高揚を進めてきた。村の掲げる理念に沿って同社が一層の災害対策につなげることを目的として協定締結に至った。

調印式で、浦社長は「弊社の持つノウハウや実績をもとに、有事の際は被災地特有の警備ニーズに対応します。嬬恋村との調整を図り、避難する方々がより安心できる環境づくりをお手伝いできれば。地域との結びつきを深め、業界全体の信頼向上にもつなげていきたい」とあいさつした。

同社は、前橋市が有事の際、自社が所有する施設を市の要請に応じ避難場所として一時提供する協定を前橋市と2021年に締結。25年3月には伊勢崎市との間で、嬬恋村と同一内容の協定を締結していた。