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災害協定を再締結2026.03.01

茨城警協と県

茨城県警備業協会(鴨志田聡会長)は1月26日、茨城県(大井川和彦知事)と「災害時における地域安全の確保等に係る警備業務の実施に関する協定」、県(横山卓生防災・危機管理部長)・県警察本部(廣瀬健吉警備部長)と「災害時における地域安全の確保等に係る警備業務の実施に関する細目協定」をそれぞれ再締結した。

茨城警協は1997年に県警察と「災害時における交通誘導、警戒業務に関する協定」、同細目協定を締結していた。時間の経過により社会情勢などが変化し実情と合っていないことから、全国警備業協会の協力のもと改訂し再締結した。改訂ポイントは次の通り。

【協定】

(1)警備業務の内容を列記した。具体的には▽避難所における犯罪防止の警戒を行う施設警備▽災害廃棄物の仮置場・物資の輸送拠点・立入禁止場所・仮設住宅建設工事現場・緊急交通路確保などにおける交通誘導警備――などを明記。

(2)警備費用は直前の適正価格を基準にする。

(3)警備員の死傷事故などの補償は労働災害関連法令に基づいて支払う。

(4)警備員の責により生じた損害は受託警備業者などの責任により賠償する。

【細目協定】

(1)業務の協力要請は、県・県警察がそれぞれ行う。

(2)契約などの書面交付の代わりに、情報通信を利用した方法でも可能とする。

(3)警備費用は直前の労務単価を基準とし、積算要領や被災地の特殊事情による必要経費を計上した見積りを算出する。

鴨志田会長の話 当協会は各種災害発生時に協定に基づき、(県、県警が行う)地域の安全確保のための各種業務に最大限の協力を行います。

全日警サービス長野

全日警サービス長野(長野市、浅妻豊代表取締役社長)は、2段階の定年制を設けてシニアの活躍を推進している。

「第1定年」は65歳。健康状態に問題がなく本人の意欲や家族の理解があれば継続雇用し役職・給与もそのまま維持する。

「第2定年」は70歳。健康で家族の理解があれば雇用をさらに延長する。現在70歳以上の警備員は28人が在籍し、最高齢は83歳だ。

シニア隊員は、経験を活かし新入社員の「メンター」(助言者、理解者)、職長として大人数の現場での指揮などを担っている。

施設警備、交通誘導警備、イベント警備などに従事している同社のシニア隊員は「健康の秘訣」を次のように述べた。

奥田秀美さん(72・勤続27年)は「悩みを深く考えずに解決していくことと、朝昼晩きちんと食事をとることを心掛けています」。

窪寺修さん(75・同17年)は「『心身一如』(心と体は一つのもの)。肢体を柔軟に、血流促進や腸活、そして信頼感の醸成に努めています」。

月岡博子さん(71・同15年)は「もし嫌なことがあっても気持ちを切り替えて、よく笑い、毎日明るく元気で過ごすことが大切と思っています」。

同社では、転倒防止など労災事故防止の教育に加え、次の取り組みを行って活躍をバックアップしている。

▽定期健康診断で「再検査」の受診率100%▽体調、通院などに合わせたシフトや勤務形態の対応▽治療と仕事の両立支援▽3大疾病保険に会社負担で加入▽外部機関による24時間の電話健康相談▽耳が聞こえにくい人のため、現場用に使える「骨伝導イヤホン」の無線機を導入▽加齢に伴う「つまずきリスク」のチェック――など。

同社は健康経営優良法人の中小規模法人部門「ブライト500」に2024年から連続認定。「高年齢者雇用開発コンテスト」では2017年度に機構理事長表彰の優秀賞を受賞している。

近畿システム管理

近畿システム管理(兵庫県尼崎市、中村茂樹代表取締役)の濱崎宗成さん(70)は、郵便局を定年退職して入社、大阪市内の外資系五つ星ホテルの警備に従事して4年目を迎えた。

入社2年目の2023年、濱崎さんは現任教育で普通救命講習を受講して帰宅途中、川に落ちた高齢女性を発見。心臓マッサージを行って救命し、全国警備業協会会長から「模範警備員」として表彰を受けた。

同ホテルの警備では夜勤を担当し、警備室の受付業務全般や管内に多数設置のカメラ監視、巡回などを行う濱崎さん。「私のほかは18歳〜40代の若いチーム。年下の上司や先輩方がサポートしてくれるので楽しく働いています」と話す。

同社は、シニアと若い世代がペアとなる現場編成、シフトを組むことで「お互いに気遣い、若いパワーと年長者の人生経験を備えた層の厚い警備チームが実現できる」としている。

同ホテルの警備においても、顧客は当初、若年層に特化したチームを希望していたが、シニア警備員も参加する「相乗効果」を理解してくれたという。

同社は、教育の中で脳卒中、心筋梗塞、熱中症などの初期症状の見極め方を教えて相勤者がいち早く気付ける体制づくりを進めている。また、シニア世代は“生活のリズム”を重視することから規則的なシフトを組むよう心掛けている。

濱崎さんは「通勤と巡回は、適度の運動で健康維持につながります。世の中が多様化、複雑化する中、警備の仕事では『有事への備え方』がより大切になっていると感じます」と述べた。

セキュリティロード

セキュリティロード(宮崎市、齊藤慎介代表取締役社長兼グループCEO)は、自社ホームページにシニア向けコンテンツを設け、情報発信に努める。「仲間の声」と題し、シニア世代の警備員を複数紹介している。

延岡営業所で交通誘導警備に従事する川上香代子さん(72)は勤続9年1か月、前職は老人ホームの介護員だった。入社時の思いをこう振り返る。

「私は還暦を過ぎてから警備の仕事に挑戦し、最初は自分に務まるか不安でした。当社の面接を受けた時、仕事内容や安全面を丁寧に話していただき『ここなら安心して始められる』と思ったのです」。

法定教育に加え、警備現場での研修、労災事故防止の研修などを受けてきた。「先輩方が声を掛けてくれるので分からないことも聞きやすく、『皆で安全を守る』という意識で取り組むようになりました」。

シニアが活躍し続けるためには「会社の安全教育や熱中症防止などのサポート体制は非常に重要。仲間と出会い、毎回違った表情を見せる警備現場で仕事を『面白い』と思える職場環境は、幸せなことだと思います」と強調する。

健康管理については「勤務中は、こまめな水分補給や体調の変化に気を配っています。健康のためにサプリメントを飲み、足腰への負担もあるので帰宅後はしっかり休むとともに、日常は体を動かすことを意識しています」と話す。

業務で心掛けていることを次のように語っている。「一般道の交通規制では、事前に知らされていないドライバーの方も多く、語気が強くなる場面もあります。そういう時こそ言葉を選びながら相手の目を見て向き合うことを大切にしています。状況を丁寧に説明すると、最初は強い口調だった方も落ち着いて話を聞いてくれることが多いものです」。

警備サービス輝

警備サービス輝(山梨県甲府市、和田健正代表取締役社長)は、同社の公式ユーチューブチャンネル「かがやきチャンネル」で交通誘導警備などに関する動画を配信中だ。

三富勲さん(81)が出演している「80歳警備員にインタビュー〜一生懸命、それが一番」と題する動画は、公開から1年余りで2000回以上視聴されている。

家業を引退して75歳の時にハローワークの紹介で入社した三富さん。動画のインタビューの中で、以前は車で走行中に交通誘導の警備員を見ても「特に印象はなく、何も知らなかった」と話した上で、「(業務に取り組むうちに)認識が変わった。警備は重要な仕事、なくてはならない仕事だと思うようになった。相手方に満足してもらうために勉強を繰り返して、今では若い人に教える楽しみもあります」と魅力を語っている。

現在は、週に4日ペースで勤務。“持ち味の丁寧な誘導”を発揮できる場所として通行止めに伴う迂回の案内や工事車両の出入誘導に従事、同僚と連携して業務に取り組んでいる。

同社は「社内のシニア世代は全員がスマートフォンを活用しています。ユーチューブだけでなくインスタグラムなどで活発に発信していきたい」としている。

「生涯現役」貫いた永田さん

永田逓児さん(享年93)は、91歳の時に交通誘導警備2級の資格を取得し「人生100年時代のお手本」とメディアに報じられた。2025年2月に亡くなるまで「生涯現役」を貫いた。

永田さんは航空自衛隊を定年退職後、67歳でドリーム(静岡県浜松市、今釜伸也代表取締役)に入社。26年にわたり交通誘導警備に従事、誠実な人柄で同僚や顧客、地域の人々から慕われた。

同社は故人を偲び、「永田さんの警備服」を社内に展示している。

同社顧問の堀内善弘さんは、永田さんとの公私にわたる交流をつづったエッセイ集「永田逓児物語」の冊子を作成し、このほど関係者に配布した。

堀内さんは「人生と仕事に対する永田さんの真摯な姿勢は、社内外問わず大きな影響と感動を与えてくれました。思い出を宝として、精進していきます」と話している。